研究課題/領域番号 |
22K07425
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
太田 美里 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 研究員 (00767121)
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研究分担者 |
牧野 利明 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (80326561)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 大黄 / 内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS) / 一酸化窒素(NO) / 血流改善 / 修治 / 瀉下 |
研究開始時の研究の概要 |
婦人科疾患用の漢方薬では、血流改善作用が期待できる生薬「大黄」が求められる。これまでに中国では瀉下作用緩和と血流改善作用向上のために、大黄に加熱や酒での様々な加工(修治)を行ってきたことを古典から読み解いた。いずれの加工でも瀉下活性成分センノシドが減少することを見出し、センノシドの加水分解産物セニジンにより薬効変化が起こると仮設を立てた。各種修治大黄の血流改善作用力価およびセニジンをはじめとする各種成分含量変化から、大黄の作用変化の科学的なエビデンスを得て、婦人科疾患用処方に適した修治大黄を開発する。本成果は、大黄を含む漢方薬の作用向上および適応患者拡大の二面から臨床に貢献できる。
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研究実績の概要 |
本研究では、大黄の修治による血流改善作用の向上を検証することを目的として、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を使ったin vitroでの血流改善作用の評価系を構築するための以下の実験を行った。 (1)再現性のある実験方法の検証:HUVECは細胞増殖速度や薬物に対する反応性に個体差があるのと同時に継代を続けることで再現性がとれないという問題があった。そこで、HUVECの株化細胞のHUEhT-1を使ったが、HUVECに比して増殖が遅く、大黄エキスに対する反応性も低かった。そのため、HUVECの同じ継代数のストックを大量に作成したところ、毎回、同じ条件で実験できるようになった。 (2)内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)発現量の評価系の構築:Western blot法では様々な修治品のサンプルを同時に評価できないため、96 well plateを用いたin cell-ELISA法およびWestern blot法を簡略化したドットブロットによる評価系を構築し、大黄添加で濃度依存的にeNOSの発現量が増加することを確認した。 (3)一酸化窒素(NO)産生量の評価系の構築:Griess法によるeNOS由来のNO産生量の検出感度を上げた評価系を構築し、大黄添加により濃度依存的にNO産生量が増加することを確認した。 実験系構築に時間を要したため、R4年度は修治品の検証にまでは至らなかったが、以上の実験系を用いた修治大黄の血流改善作用の評価、およびその活性本体の解明により、伝統医学的な瀉下から血流改善への作用変化の科学的エビデンスを得ることが可能となる。更には婦人科の漢方処方に適した血流改善作用が高い大黄の開発を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
HUVECを用いた論文は数多く存在するが、論文の再現性がとれず、一度ポジティブな結果が出ても培養条件や継代数が変わると再現性がとれなかったため、実験系構築に時間を要した。R4年度に行う予定だった大黄の各種修治品のin vitroでの血流改善作用の評価、血流改善活性成分および反応機構の解明は次年度に行う。
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今後の研究の推進方策 |
実験系が構築できたため、大学院生1人の協力を得て、順にデータをとっていく。また、活性成分探索も同時並行で行い、遅れている実験を進めていく。
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