研究課題
基盤研究(C)
下痢などを引き起こす下痢原性大腸菌は、作用機序から主に5種類に分類できる。しかし、現在、病院検査室では腸管出血性大腸菌一種類のみを頻度の高い血清型(O-157など)によって寒天平板培地で検出し、分類指標となるベロ毒素産生性を酵素免疫測定法により確定診断しているにすぎない。また、保健所・衛生研究所では分類指標となる複数の病原因子遺伝子を検出しているが、煩雑さを伴っている。そのため、本研究では、質量分析技術を用いて既に発見している分類指標にできる新規蛋白質候補を標的とした、全種類の下痢原性大腸菌の検出・分類ができる簡便・迅速・高感度な新規酵素免疫測定法の開発を行う。