研究課題/領域番号 |
22K07479
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
小谷 和彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (60335510)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | HDL引き抜き能 / HDL機能 / リポ蛋白代謝 / アポ蛋白 / リン脂質 / 機能性評価 / 心筋梗塞 / 冠動脈疾患 / 家族性高コレステロール血症 |
研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化研究では、血中の高比重リポ蛋白(high-density lipoprotein:HDL)のコレステロール(cholesterol:HDL-C)濃度に加えて、HDL粒子自体の機能を評価する向きにある。本研究では、新たに開発されたHDLに特異的な細胞膜リン脂質引き抜き能の測定系を用い、動脈硬化性疾患を対象にしてその測定意義について検討する。動脈硬化病態や治療別に情報を集約したデータベースを作成し、HDL特異リン脂質引き抜き能からみた脂質代謝マネジメントを考案する。ひいては動脈硬化予防の提案を行う。
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研究実績の概要 |
Byond low-density lipoprotein (LDL: 低比重リポ蛋白)の時代にあって、高比重リポ蛋白(high-density lipoprotein:HDL)の質的性状あるいは機能に関する検討が進みつつある。そのHDL機能の一つとして脂質引き抜き能は重要視される。我々は、HDLに特異的に親和するリン脂質に着目して、検体のHDLの脂質引き抜き能をex vivoで測定するアッセイ系を新しく考案した。今後、動脈硬化性疾患等に対して、このアッセイの臨床的意義を確立することが求められている。今年度は、動脈硬化発生の高リスク群である高コレステロール血症集団(42人、平均年齢=48歳、男性=32%、平均LDL-コレステロール=180 mg/dL)とその対照集団(138人、平均年齢=49歳、男性=80%、平均LDL-コレステロール=124 mg/dL)を設定して比較検討した。血清検体を用いたアッセイパフォーマンスは良好であった(変動係数=<5%)。対照集団と比べたところ、高コレステロール血症集団では、HDL-コレステロール値(平均59[対照] 対56 mg/dL)に有意な差は認められなかったが、特異リン脂質引き抜き能は低値であった(平均1.11[対照] 対0.89、p<0.01)。このことは、高コレステロール血症にはHDL機能不全が潜在する可能性を示す。本アッセイに基づくデータを蓄積し、脂質代謝マネジメントの新たな提案を目指したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アッセイパフォーマンスを含めて検討して取り組めている。
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今後の研究の推進方策 |
対象者数を増やし、また疾患種も広げて、多面的に検討を進める予定である。
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