研究課題/領域番号 |
22K07511
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
瓦林 毅 群馬大学, 医学部, 非常勤講師 (90186156)
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研究分担者 |
中村 琢洋 群馬大学, 医学部附属病院, 医員 (80744193)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | lipid rafts / Alzheimer / Abeta / tau / NMDA receptor / prion / fyn / transgenic mouse / Alzheimer病 / exosome |
研究開始時の研究の概要 |
ADモデルマウス脳のlipid raftsを用いて各種信号伝達系やリン酸化tau、tau oligomerの蓄積を検討し、Aβ蓄積による神経障害の発生機序、tauopathyの誘発機序を解明する。lipid raftsとCSF、血漿中のexosomeのAβ oligomer, tau oligomerと脳Aβアミロイド蓄積との相関を検討し、AD病変の脳内伝播機序を明らかにする。さらにAD患者と健常対照者の血中exosomeのAβ oligomer、tau oligomerや各種リン酸化tauを測定することにより、血液exosomeがADのバイオマーカーになりうるかどうかを検討する。
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研究実績の概要 |
脳Abetaアミロイドを再現するTg2576マウス(APP+)、神経原線維変化を再現するTgTauP301Lマウス(Tau+)、そしてそれらを掛け合わせたAPP+Tau+マウスを用い、マウス脳をショ糖密度勾配法で分画してcellular lipid分画を得た。マウス脳からシナプスの含まれるsynaptosomeを抽出し、さらに分画してsynaptosomal lipid分画を得た。得られた全分画をWestern blotで解析した。 Tg2576マウスのlipid raftでAbeta oligomerは cellular prion protein (PrPc)と複合体を形成していた。APP+マウスのlipid raftでFyn/ N-methyl-D-aspartate受容体(NMDAR) pathwayの活性化とtauのリン酸化とoligomer化の亢進が示された。ヒトtauを発現するAPP+Tau+マウスでこれらの変化はさらに増強した。Synaptosomal lipid raftではAbeta oligomerの蓄積時期とFyn/NMDAR pathway活性化、リン酸化tauの増加する時期は一致し、どちらも加齢と共に増加した。 我々の検討からlipid raftはAbeta oligomerが病的カスケードを進行させる共通のプラットホームとして機能していると考えられた。Lipid raftの成分は加齢と共に変化し、ADの初期から変化することが示されている。Lipid raftの成分を制御することによって下流にあるADの病的カスケードを抑制することは、ADの新たな疾患修飾療法になり得ると考えられた。 Exosome解析は患者の脳脊髄液と血液を採取中である。解析のためのリン酸化tau、neurofilament light chainなどのELISA系を開発中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
lipid raftsの解析はほぼ終了し、論文投稿を行った。exosome解析についてはサンプル収集と解析のための測定系の開発が進んでいる。exosome抽出の方法についてはまだ検討中であるが、概ね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
患者の脳脊髄液と血液の収集を続け、データベースを作成する。exosome解析のためのp217tau、neurofilament light chainなどのバイオマーカーのELISA測定系を完成させる。脳脊髄液、血液からのexosome抽出法を確定し、安定にexosomeが抽出できるようにする。exosome中のバイオマーカー測定を開始する。
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