研究課題/領域番号 |
22K07524
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
|
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
園生 雅弘 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (40231386)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / 反復神経刺激試験 / 針筋電図 / 徒手筋力テスト / 機能性神経障害 / 表面筋電図 / 封入体筋炎 / 遠隔電場電位 / 体性感覚誘発電位 / 筋節 / 選択的筋障害 / 線維束自発電位 |
研究開始時の研究の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)においては、近年新しい治療薬が開発されつつあります。しかし、既存の診断基準は早期には感度が低く、早期の治療導入を阻害する要因となっています。また、ALSに紛らわしい他疾患と誤診されると、手術を含む不要な治療が行われかねません。近年感度の高い新しい診断基準が発表されましたが、特異度は低い(他疾患でも基準を満たしてしまう)懸念があります。我々はいくつかの新しい電気生理学的臨床的な特徴を報告しており、これらがALSである(ALSではない)という早期の確定診断に役立つことを本研究で証明することを目指します。
|
研究実績の概要 |
2023年度においては、以下の研究を行なった。 1) 僧帽筋の反復神経刺激試験(RNS)や針筋電図を取り入れたALSの新たな診断基準についての論文が、Journal of Clinical Neuromuscular Disorders誌に採択された。即ち、上肢発症のALS患者において、僧帽筋RNS、三角筋RNS、僧帽筋安静時活動のいずれかが陽性である感度は98%と極めて高く、これら3つとも陰性ならALSを否定する根拠となることが本研究から新たに示された。 2) ALSの選択的筋障害:既に記載したsplit finger, weak shoulderなどのALSの選択的筋障害の所見の逆パターン(reverse signs)の症候、下肢についてのALSの新たな選択的筋障害の症候について、データ解析・論文執筆中。 3) ALSにおける反復神経刺激試験(RNS)での漸減現象と、ΔFRSで評価したALSの進行速度との相関がないことを見出して、論文執筆中。 関連研究として、この他に以下のような関連研究を遂行した。4) ALSを含む器質性麻痺と、機能性麻痺との鑑別に役立つ新たな陽性徴候weak GMについての論文がBrain and Behavior誌に掲載された。5) ALSなどの神経原性疾患と筋原性疾患とを表面筋電図で非侵襲的に鑑別するClustering Index法と針筋電図の感度を比較する研究を投稿中。6) ALSやMGの漸減現象の時間経過が近位筋と遠位筋で異なることについての研究を投稿中。7) ALSに特徴的な安静時活動である線維束自発電位を線維自発電位/陽性鋭波、随意収縮運動単位電位と鑑別するための、発火リズム解析についての研究を論文執筆中。 これらの研究について、学会発表、論文執筆のための英文校正、論文投稿料などに補助金を使用している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
先行研究から引き続いている研究、本研究期間に新たに開始した研究などについて、採択掲載されたものが複数、投稿中のものが複数あり、それ以外の新たな研究についてもデータ解析が順調に進み、論文執筆も複数進行している。
|
今後の研究の推進方策 |
現在投稿中の論文の採択を目指し、そのほかの関連研究の論文執筆、学会発表などを進める。
|