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ALS発症におけるOPTNの新規核内機能:スプライソソーム異常と凝集体形成

研究課題

研究課題/領域番号 22K07535
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52020:神経内科学関連
研究機関浜松医科大学

研究代表者

大坪 正史  浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 助教 (10327653)

研究分担者 長島 優  浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (20635586)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードALS / FUS / OPTN / granule / spliceosome / 筋萎縮性側索硬化症 / スプライソソーム / 凝集体 / ラマン分光法
研究開始時の研究の概要

緑内障およびALSの共通原因遺伝子OPTNは、蛋白中央前半部にある特有のアミノ酸配列を欠失すると核局在も示し、スプライソソーム構成核内蛋白群と結合することを見出した。この中には、ALS原因遺伝子でありスプライソソーム機能に関わるFUS遺伝子も含まれた。我々は(1)異常状態のOPTNはFUSや他の原因遺伝子TARDBPのスプライソソーム機能を阻害すること、また、(2)核内OPTNは、他のALS原因遺伝子の神経細胞内凝集体形成に関与するという発症機序仮説を立てた。本研究ではこれを、RNAseqおよび機能蛋白複合体の構成蛋白の質量分析解析、ラマン分光法による定量的モニタリングなどにより解明する。

研究実績の概要

OPTN部分欠失体Lc2ndが培養細胞の核内でスプライソソーム複合体の蛋白と結合し、この中にALS原因遺伝子FUSも同定されたことから、核内OPTNの核内局在の意義とALS発症メカニズムを、FUS機能の修飾(促進あるいは抑制)とする視点で検討をおこなった。
凝集体形成過程の解析:本研究課題では、ラマン分光法を用いて凝集体形成過程の解析を試みる。本法は、観測対象の分子そのものが散乱する光を測定することで分子の化学構造を直接観察する。従って、凝集体形成により、例えば正常構造から、βシート構造など毒性が高いとされる構造に変化することが時間的空間的に解析することが可能となる。凝集体の構成蛋白の違いや、変異による凝集体構造の質的な変化を追える本法は、学術的に極めて有意義な情報を生み出すことが期待できる。
今年度は、凝集体検出についての検討をおこなった。基礎検討として試験検討用に大腸菌で産生・精製したβシート構造をとる既知タンパクのin vitro凝集体について、電子顕微鏡測定とラマン分光法スペクトルの比較をおこなった。また、変異における変化も検討している。
また、前年度に得られたHeLaS3細胞でみられた知見について、神経系の細胞SHSY-5YおよびY79を用いて検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1)現時点での観察は、FUSに限定しており、TARDBPについては未着手となっている。
2)ラマン分光法による観察の解像度の問題で、細胞内の微視的な観察はかなりのチャレンジングとなる。

今後の研究の推進方策

1)凝集体形成へのOPTNの寄与の検討:凝集体に内包される蛋白群の構成や速度の変化を、ラマン分光法による実験系を用いた計測を進める。それぞれの構成成分が異なる凝集体は、精製した後、質量分析装置で構成蛋白を決定する。
2)FUSで見いだされたと同様の知見が、TARDBPにおいてもみられるか検討する。
3)その他、申請時に予定している検討や前項に記した問題点を解消するための検討をおこなう。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] OPTN蛋白質の核内機能とALS原因遺伝子FUS2022

    • 著者名/発表者名
      大坪正史
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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