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PPARα活性化を標的とした新規脳梗塞治療の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22K07544
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52020:神経内科学関連
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

星野 岳郎  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30724679)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
キーワードPPARα / 脳梗塞 / 脂質 / 炎症
研究開始時の研究の概要

本研究では、①PPARα活性化を介した虚血性脳障害に対する脳保護効果を動物実験モデル及びin vitroで示し、その作用機序を明らかにすること、②脳梗塞患者を対象とした臨床研究において、PPARα修飾薬の動脈硬化抑制効果や長期的な脳心血管イベント抑制効果を検証すること、を目的としている。実験動物を用いた基礎的検討と臨床症例に対する探索的研究を平行して行い、研究期間内に効率的な研究推進を図る予定である。

研究実績の概要

基礎研究においては、マウス一過性中大脳動脈閉塞モデルに対して、ペマフィブラート(0.1 mg/kg、0.3 mg/kg、1.0 mg/kg)または偽薬を経口投与したところ、ペマフィブラート投与群において48時間後の2,3,5-Triphenyl tetrazolium chloride(TTC)染色による脳梗塞体積の有意な縮小、神経後遺症スコアの有意な改善が得られた。さらに同モデルを用いて、脳組織における炎症生サイトカインの発現をReal time-PCRで評価すると、ペマフィブラート群において一部の炎症性サイトカインの発現が有意に抑制されていることが明らかになった。これらの結果は、ペマフィブラートによる強力なPPARα活性化作用が、NF-κBなどを介した炎症反応を抑制し、脳梗塞急性期の組織障害を軽減するものと推測している。現在はさらにwestern blotting、免疫組織染色による検討を進めている。
ヒトを対象とした臨床試験においては、脳梗塞発症から2週間以上が経過し状態の安定した患者のうち、高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症のある患者にペマフィブラートを投与し、血管イベントの発症、死亡、頸動脈超音波による頸動脈病変の進展度、脳MRI/Aにおける小血管病病変(白質病変)及び脳動脈狭窄病変の進展度、血液中の各種脂質・糖・炎症マーカーの追跡を継続している。治療開始後3ヶ月後の血液検査データの変化については既にJournal of Atherosclerosis and Thrombosis誌にて発表しており、PPARα活性化に伴うリポタンパク代謝異常(TG、HDL-C、レムナント)の著明な改善、炎症マーカー
(interleukin-6、高感度CRP)の低下がみられている。現在は2年間の追跡、データ解析を終了し、論文投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

基礎研究においては、再現性を持ってペマフィブラートの有効性を確認できるモデルがある程度確立したため、その作用メカニズムを検証している段階である。
ヒトを対象とした臨床試験においては、2年間の追跡、データ解析を終了し、論文に投稿中である。

今後の研究の推進方策

基礎研究においては、western blotting、免疫組織染色を行い、ペマフィブラートの抗炎症効果について検討を進める予定である。
ヒトを対象とした臨床試験においては、まもなく結果を公表できる予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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