研究課題/領域番号 |
22K07588
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
山本 賢司 東海大学, 医学部, 教授 (10287071)
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研究分担者 |
石本 人士 東海大学, 医学部, 教授 (10212937)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | うつ病 / 栄養 / 周産期メンタルサポートチーム / 産後うつ病 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、産褥婦の抑うつ症状と栄養状態および新生児の身体発育評価を経時的に行い、産褥婦の抑うつ症状と栄養状態および新生児の身体発育との関連を明らかにすることを目的とする。さらに、抑うつ症状が認められる症例については、産科医、助産師、リエゾン看護師、栄養士、心理技術職、精神科医を含めた周産期メンタルサポートチームが介入し、抑うつ症状に対する効果について検討する。本研究の成果は、産褥婦の抑うつ症状の病態解明に貢献するだけでなく、産褥婦のうつ病(産後うつ病)の治療において母体、新生児の栄養管理を含めた多職種チーム介入の有用性を明らかにする可能性がある。
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研究実績の概要 |
本研究は観察研究(前向き)と介入研究(前後比較試験)から構成される。観察研究は産科病棟に分娩目的で入院し、研究同意が得られた患者を対象とする。分娩後,4,8,12週で産褥婦の抑うつ症状の評価を行い、並行して栄養評価、身体計測、血液検査(一般生化学検査,脂肪酸,タンパク質とアミノ酸,ビタミン,無機質など)、新生児の身体発育評価を行って、抑うつ症状と母体の栄養状態、新生児の身体発育との関係を明らかにする。介入研究では、抑うつ症状を認めた症例に産科医、助産師、リエゾン看護師、栄養士、心理技術職、医療ソーシャルワーカー、精神科医で構成する周産期メンタルサポートチーム(Perinatal Mental Support Team; 以下、PMSTと略す)が介入し、介入開始時,4,8週後の時点での抑うつ症状を評価し、PMST介入の効果を検討する。 2022年度に本研究の倫理的な問題について、本学の臨床研究審査委員会に審査を依頼し、承認を得た。また、研究を実施するにあたり、対象症例の主治医となる産科医師、産科病棟看護師、助産師、リエゾン看護師、栄養士、心理技術職、医療ソーシャルワーカーなどPMSTメンバーと打ち合わせを行い、症例の同意取得から各種評価、退院後のフォロー体制など具体的な流れを調整、確認した。また、臨床検査部、外部委託検査業者と、検体、検査の流れについて確認を行い、検体の扱いや検査結果の開示方法などについて調整を行った。栄養評価、身体計測、精神症状評価を行うメンバーに対して、計測結果が安定するようにトレーニングを行った。現在は目標の症例数に達するように症例の蓄積を行っている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①担当する心理技術職の人材確保に時間を要したこと、②院内の多くの部署と様々な職種が関与する研究であるために関係各署の了解を得るための手続きが必要であったこと、③症例のエントリーに関することで倫理委員会への変更申請が必要となったことなどから、エントリー開始までに時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究における当面の課題は対象症例の蓄積である。研究の内容や対象症例のエントリーの産科医師への依頼は、毎週定期的に院内で行われている「産科・小児科カンファレンス」で周知し、協力を得ていく予定である。それでも対象症例のエントリーが滞る場合には、産科外来での診療や産科医師らの回診に研究担当の公認心理師や精神科医師が一定時間同席、同行し、エントリーを促していく予定である。
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