研究課題/領域番号 |
22K07599
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
朴 秀賢 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (60455665)
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研究分担者 |
竹林 実 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (60304440)
梶谷 直人 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任助教 (60755742)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | うつ病 / 電気けいれん療法 / アストロサイト / 海馬 |
研究開始時の研究の概要 |
うつ病の最も有効な治療法である電気けいれん療法の作用機序解明を、海馬アストロサイトに着目して行う。既に当講座で確立した、電気刺激(ECS)でうつ病様症状が改善するモデルマウスを用いて、ECSの効果に海馬のアストロサイトが関与するかかを、海馬アストロサイトを選択的に減少させた時のECSの効果の変化を検討することにより明らかにする。続いて、詳細な分子メカニズムを解析する。
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研究実績の概要 |
うつ病・電気刺激(ECS)、モデルマウスの海馬からアストロサイトを高純度で分離する技術を確立し、この分離したアストロサイトを用いてRNA-Seqを行った。その結果、野生型マウスにECSを施行した場合と、うつ病モデルマウスにECSを施行した場合では、遺伝子発現変化のパターンが全く異なることが明らかとなり、ECSの作用機序を解明するためには、従来の研究のように野生型マウスにECSを施行するのは不十分であり、うつ病モデルマウスを使用する必要性が高いことが明らかとなった。更に、アストロサイトにおいてうつ病モデルマウスで発現が増加してECSで発現が減少し、かつ、アストロサイトで豊富に発現している遺伝子を1つだけ見出すことができた。この遺伝子はうつ病へのECSの治療効果に関与している可能性が高いと考えられ、今後、その機能的役割を更に検討していく予定である。 また、ECSの治療効果におけるアストロサイトの役割を検討すべく、ジフテリア毒素とそのヒト受容体・HB-EGFを用いたマウス海馬におけるアストロサイトの選択的除去の実験系を構築を行った。ヒトHB-EGFをアストロサイト選択的に発現を促進するプロモーターの下で発現させるAAVベクターを作成し、予備検討を行っているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた2022年度の実験計画2つのうち1つは極めて順調に進んでいる(研究実績の概要の通り)。 しかし、もう1つ予定していた、カルシウムイオン感受性蛍光タンパクを用いたECSでアストロサイトが活性化される海馬内部位の同定については、脳透明化や3Dイメージング技術の検討がなかなかうまくいかず、予定どおりに進めることができなかった。一方で、2023年度に予定していた、海馬アストロサイトの選択的除去の予備検討が順調に進んでいる。 したがって、全体的には概ね順調に進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、海馬アストロサイトの選択的除去の実験系を確立し、ECSの作用機序におけるアストロサイトの役割を明らかにする予定である。また、2022年度の研究で見出した、ECSの作用機序に強く関与する可能性のある遺伝子の機能解析を、in vivoとin vitroの両面で進めていく予定である。脳透明化や3Dイメージング技術については、技術の発展をフォローしながら、検討を再開する予定である。
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