研究課題/領域番号 |
22K07615
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
|
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
林田 麻衣子 島根大学, 医学部, 特別協力研究員 (40624747)
|
研究分担者 |
林田 健志 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (50599933)
藤岡 正樹 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), 形成外科, 機能形態研究部長 (70393452)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 統合失調症 / グロースファクター / 再生医療 / 幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではbFGF投与による有効性の確認を行い、統合失調症の根本的な治療薬開発につながる分子メカニズムを解明する。脳内ではbFGFはアストロサイトにおいて特異的に発現している。ニューロンは発生学的に皮膚と同じく外胚葉由来であるため、bFGFを投与することで、脳細胞の“再生”をもたらす可能性が非常に高い。bFGFの有効性と分子メカニズム検証を行うことで本研究は統合失調症の本質的な原因を解明する画期的視点となる可能性がある。
|
研究実績の概要 |
研究で行うラットを使用するすべての実験操作は、島根大学総合科学研究支援センター実験動物分野動物実験指針に基づき行っている。また、統合失調症モデルのGunn ラットの飼育管理および実験操作を行うことについて、島根大学総合科学研究支援センター実験動物分野委員会において、すでに承認・許可を得ている(承認番号 IZ29-60)。 本年度は、動物実験施設が改修工事を行っているため、実験計画に沿った計画の確認と、基礎的な論文の収集・解析、薬物療法に関する英文作成を行った。 特に、薬物療法の中で、抗炎症作用を持つグロースファクターに焦点をあてて、過去の論文集積を行ったところ、やはりbasic Fibroblast Growth Factor(bFGF)に関連した統合失調症の報告はごく少数であった。そのため、本検討は重要な基礎的基盤研究になり得ると考えた。 また、近年は細胞治療も盛んにおこなわれており、特に幹細胞移植による治療は難治性疾患の代表的治療方法となり得る。報告した論文中には脂肪由来の幹細胞の将来性についても述べており、統合失調症以外にもリンパ浮腫や、脳梗塞、肝硬変など難治性疾患の根本的治療法可能性について述べた。 次年度以降において、血液脳関門の透過性が亢進している神経発達障害モデルや統合失調症患者にbFGF投与を行うことで、ドーパミンニューロンをはじめとした神経伝達の改善、異常炎症を抑制し行動障害が改善する可能性がある。本研究ではbFGF投与による有効性の確認を行い、統合失調症の根本的な治療薬開発につながる分子メカニズムを解明したい。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
動物実験施設が改修中のため。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度以降は、動物実験により解析を推進し、動物モデルにおける分子メカニズムの解析を行いたい。
|