研究課題/領域番号 |
22K07618
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
石井 貴男 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (40404701)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 慢性疼痛 / うつ病 / バイオマーカー / 脳由来神経栄養因子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、慢性疼痛患者のうつ病の併存の有無や認知機能の特徴と治療反応性の違いについて評価を行う。次に、慢性疼痛とうつ病の共通する病態として、神経可塑性の変化を想定して生物学的な検討を行う。神経可塑性の変化は、血小板からの脳由来神経栄養因子放出機能の変化を測定することにより、実用的な新規バイオマーカー開発につながることを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、慢性疼痛とうつ病の共通する病態基盤として、神経可塑性の変化に注目して、慢性疼痛の治療効果判定に使用できるバイオマーカーの開発を目指す。具体的には、①慢性疼痛の集学的治療における精神医学的な治療(精神療法、心理教育、薬物療法)を確立し、②その治療前後での慢性疼痛患者の血液サンプルを用いて、生物学的効果判定指標になりうる分子の検討を行うことを目的としている。 当該年度では、診療において心理教育の改善やactivity-pacingなど認知行動療法をベースとした精神療法を取り入れることにより、日常生活における活動量の増加、抑うつの改善などの治療成績の向上がみられた。次年度以降においては、精神科作業療法を組み入れることにより日常生活動作の精確な評価と治療介入を行う予定である。今後は、後述の生物学的指標を含め、より客観的な指標を用いて治療前後での比較を試みる。 生物学的指標の検討に関しては、健常者の血液サンプルを用いた予備的検討を行った。当初は血小板細胞中のBDNF(脳由来神経栄養因子)量の比較や分泌量の変化を検討する予定であったが、加えて、血液中の脳細胞由来exosomesにも着目して検討を進める。近年、細胞間シグナル伝達分子の輸送ツールとしてexomeの果たす役割が明らかになり、内部の蛋白質、mRNA、miRNA分子の変動が疾患の診断・治療のツールになることが期待されている。申請者も、健常者血液サンプルからCD17/NCAM-L1-Biotin抗体にStreptavidin-microbeadsを反応させ、MACSを用いて脳細胞由来exome分画を得ることができた。今後は、うつ病の病態基盤と関連するBDNFおよび転写抑制因子NRSFの脳細胞由来exome分画内における発現の変化を慢性疼痛患者の治療前後で比較検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者が異動になり、研究の進捗に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
患者からの血液サンプルの収集は可能な状況にある。本年度前半中に、サンプル収集と解析を開始する。当初予定していた血小板中のBDNFだけではなく、血液中のneural cell-derived exosomesにある神経栄養因子に関連する分子の解析も行う。
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