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予後不良18F-FDG-PET高値膵癌を標的としたホウ素中性子捕捉療法

研究課題

研究課題/領域番号 22K07639
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関岡山大学

研究代表者

金平 典之  岡山大学, 大学病院, 医員 (70939008)

研究分担者 道上 宏之  岡山大学, 中性子医療研究センター, 准教授 (20572499)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワードホウ素中性子補足療法 / 膵癌 / CA19-9 / フコース / 胆管癌 / Krukenberg腫瘍 / プレシジョン医療
研究開始時の研究の概要

ホウ素中性子補足療法(BNCT)はホウ素製剤を投与した後、薬剤が腫瘍部に集積したタイミングで、腫瘍部位に中性子照射して、ホウ素と中性子の核反応にて癌細胞を殺傷する治療法である。BNCTは細胞レベルのがん治療法であり、その治療効果はホウ素薬剤の取り込みに依存する。そのため、癌に特異的に取り込まれるホウ素薬剤の開発が重要である。
今回、我々は膵癌の腫瘍マーカーであるCA19-9と18F-FDP-PET(グルコースPET)に着目し、グルコース輸送体を標的とした新しいホウ素薬剤の作製に成功した。
本研究では、膵癌細胞株や膵癌モデルマウスを用いて、新規薬剤を用いたBNCTの抗腫瘍効果を調べる。

研究実績の概要

CA19-9を標的とした新規ホウ素薬剤であるFucose-BSHの取り込みがICP-MSで上昇していることが確認できた細胞株(HuCCT-1:胆管癌とHSKTC:Krukenberg腫瘍)に対して、BSH抗体を用いた免疫蛍光染色を行い、改めてCA19-9産生癌細胞株において、Fucose-BSHの取り込みを視覚的に確認した。
CA19-9産生膵癌細胞株であるpanc04.03を用いて、Fucose-BSHの取り込み阻害が細胞外L-fucose添加とGLUT1阻害薬であるWZB117投与において、ICP-MSを利用して確認することができた。このことから、既報通り、GLUT1がL-fucoseの細胞内取り込みに一部関与していることが示された。
HuCCT-1と対照としてCA19-9非産生膵癌細胞株であるPANC-1を用いて、Fucose-BSH-BNCTの効果を京都大学原子力研究所で中性子照射を行い確認した。HuCCT-1ではFucose-BSHが良好に取り込まれていることにより、ホウ素線量が増加しコロニフォーメーションアッセイを行うことで、良好な殺細胞効果を確認することができた。また、既存のホウ素製剤であるBPAでの実験も施行したが、HuCCT-1においてBPAと比較して、Fucose-BSHでの良好な殺細胞効果も確認することができた。
HuCCT-1を用いて、BALB/c-nu/nuで皮下モデルマウスを作成し、Fucose-BSHの薬物動態評価を行い、投与後1時間でのモデルマウスにおける中性子照射を行った。対象として、ホウ素製剤を投与していない群とBPA投与群を用意し、Fucose-BSH投与群と比較したところ、Fucose-BSH-BNCTでは良好な腫瘍縮小効果を確認することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

Fucose-BSH-BNCTの効果が細胞照射ならびに動物モデル照射においても確認することができた。

今後の研究の推進方策

今後の研究課題として、臨床応用を見据えたFucose-BSHのイメージングのための創薬などを検討している。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Novel precision BNCT strategy using a new boron agent targeting high-grade pancreatic cancer2022

    • 著者名/発表者名
      藤本卓也
    • 学会等名
      Young Researchers' BNCT meeting 2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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