研究課題/領域番号 |
22K07705
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
富田 康介 東海大学, 医学部, 助教 (70803485)
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研究分担者 |
堀田 篤 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (30407142)
松本 知博 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (30710983)
長谷部 光泉 東海大学, 医学部, 教授 (20306799)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | インターベンショナルラジオロジー / リンパ系 / 造影剤 / ヨード造影剤 / 放射線医学 / 胆汁酸 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫システムに大きく関与するリンパ系は、リンパ器官(リンパ節・リンパ管,胸管など)かならなる全身に張り巡らされた複雑なシステムであり、特に腸リンパ系のイメージング技術は未確立である.近年,小腸表面の胆汁酸トランスポーターを介して,選択的に腸リンパ系へと薬剤を送達するナノ粒子型ドラックデリバリーシステムが注目されている.本研究の目的は,申請者らが医工連携にて開発したナノ粒子造影剤の独自技術を応用し、経口投与にて腸リンパ系に高効率で選択的に取り込まれる胆汁酸ナノミセル型ヨード造影剤を開発し,今までに成功していない腸リンパ系の画像化を目指す.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,腸リンパ系に高効率かつ選択的に取り込まれる,胆汁酸ナノミセル型ヨード造影剤を開発することである.この開発によって,これまで困難であった腸リンパ系のX線イメージングを日常臨床で可能にすることを目指す.研究の全体計画としては,①胆汁酸ナノミセル型ヨード造影剤の作製及び物性評価をまず実施する②安全性試験と効果を裏付ける試験を実施し,今後の前臨床試験に向けた基礎的データ取得を目指する計画となっている.今年度は,腸リンパ系造影剤作成のための予備実験を行った.【対象と方法】胆汁酸ナノミセル型ヨード造影剤を,リピオドールと胆汁酸 500mg(ケノデオキシコール酸)を酢酸緩衝液(pH 4.4 100mM)中で超音波撹拌を行う事によって作製する.粒子径は250nm のものを作製する.なお粒子径は腸管上皮からの取り込み効率に影響することが先行研究によって示唆されている.日本白色種ウサギ(3.0-4.0kg,メス)に全身麻酔下に開腹し,十二指腸内に上記造影剤を直接投与する.投与量は10mlとする. X線透視装置で 1, 5, 15, 30, 60 分後に撮像しリンパ管の描出を確認する.透視での観察が終了後安楽殺し, CTを撮像する.結果】透視下ではリンパ系の描出は明らかで無かったが,CTにて造影剤が腎排泄されている像がみられ,胆汁酸ナノミセル型ヨード造影剤が腸管より吸収されていることが分かった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り研究が進行している.
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今後の研究の推進方策 |
①腸リンパ系を描出するナノミセル型ヨード造影剤の作成条件・投与条件を最適化する. ②上記造影剤の安全性評価を行う.
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