研究課題/領域番号 |
22K07708
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
佐々木 智章 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医長 (60586874)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 肺がん / CT / 非小細胞肺癌 / リンパ節転移 |
研究開始時の研究の概要 |
肺がんの診療においてリンパ節転移の有無の評価は治療方針を決定する上で必須である。しかし、手術前に行うCTやFDG-PET/CT検査などではその予測に難渋することもある。そこで、手術前に撮像されたCTやFDG-PET/CT画像などでの腫瘍の性状評価を行うことに加えて、3次元的な立体位置情報を加えた解析を行い、リンパ節転移の診断能向上や予後予測の精度向上を目指す。
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研究実績の概要 |
昨年度、肺がんの組織型あるいは遺伝子変異と画像所見について学会報告(RSNA2022)した後、論文化したものがRadiographicsに掲載された。特に肺がんの組織型について、特に最も頻度の高い肺腺癌においてはCTにおける定量値である程度、分化度推定ができることが示唆された。 肺がん原発巣の定量値を推定していくことは、予後とも相関することが知られており、今後リンパ節転移のリスク評価にも有用であると考えられるため、こちらを優先して解析することとした。 特に今回は術前にDual-energy CTで撮像された肺腺癌のlepidic growth patternの割合の推定にはスペクトラル画像の一つであるelectron density imageによる定量評価が役に立つ可能性が示唆された。一方、もう一つのeffective Z imageによる定量評価は早期肺がんの組織推定にはあまり影響を与えない可能性がある。 また従来のSingle-energy CTにおいて、すりガラス成分と充実成分を弁別する閾値について、術後病理体積の割合とBland-Altman解析にて比較するという試みをしたところ、-300~-350HUと設定した際のCTによる腫瘍体積評価で系統誤差が抑えられた(病理組織に最も近くなると推定)。ただし、この閾値についてのvalidationは今後の課題である。またサブ解析において、臨床で一般的に用いられるようなCTによる一次元的な最大径によるすりガラス成分を含む全体径と充実成分の径の評価よりも腫瘍体積評価の方が病理学的診断に近い結果になることも示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
肺がん定量解析に時間がかかるため
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今後の研究の推進方策 |
Single-energy CTのBlandAltman解析により推定された閾値についてのvalidationについては臨床データとの比較が重要になってくるため、一部臨床データの取集については呼吸器外科Drに研究協力をお願いした。 その後、リンパ節転移のsegmentationについて行っていく。 またPCD-CTにおけるスペクトラル画像解析についても追加し、新たな定量評価も行っていく。
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