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上部消化管造影検査の自動診断ソフトウェアの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K07728
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関東海大学

研究代表者

橋本 順  東海大学, 医学部, 教授 (20228414)

研究分担者 彌冨 仁  法政大学, 理工学部, 教授 (10386336)
野村 敬清  東海大学, 医学部, 助教 (80749549)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード人工知能 / Deep Learning / 胃癌 / 自動診断 / スクリーニング / 上部消化管造影
研究開始時の研究の概要

上部消化管造影検査は胃癌や食道癌の発見に有用な手段であり、広く行われている。しかし上部消化管造影検査は習得に長期の修練が必要となるため、画像診断医にとって大きな負担となり、読影の質の維持が難しい。近年深層学習(Deep Learning)の発達により、人工知能を用いた画像診断能力が急速に上昇しており、上部消化管造影検査の自動診断を行う人工知能の開発も可能と考える。本研究では、上部消化管造影検査画像の診断において、画像診断医や臨床医の補助となるコンピュータ支援診断システムを開発し、画像診断医の業務低減と上部消化管造影検査の診断能を向上させることをめざしている。

研究実績の概要

われわれは胃癌の自動診断において、refined stochastic gastric image augmentation (R-sGAIA) と hard boundary box training (HBBT)という新しい2つ の手法を組み入れることで、診断制度を上げ、かつ画像の結果のみではなく、胃癌病変の候補となる部位を矩形の枠で囲んで表示するシステムを作成した。RsGAIAは既存の医学的知識をベースに胃の皺壁を確率論に基づいて強調することで,胃癌の検出効率の向上を目指す手法である。HBBT on EfficientDet-D7 networkは所見が陰性のサンプルを積極的に用いることで、偽陽性を抑える新しい手法で、今回あらたに導入したものである。このシステムを145人の症例から得られた4,724の造影画像に適用したところ、近年報告された新しい手法であるRandAugmentを用いるよりも5.9%改善したF1スコア(57.8 %)が得られた。このときに recall: 90.2 %, precision: 42.5 %であり、1画像あたりの処理速度はおよそ0.5秒であり、胃癌のスクリーニング法として実用に耐えうる利便性と精度が確保されたと考えられる。
さらなる診断能の向上を達成すべくいくつかの変更を加えた方法を試したが、上記の診断能を越えるプログラムは現時点では作成できていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

偽陽性を生じうる紛らわしい所見を含んだ正常データサンプルを用いて偽陽性を抑えることで診断能を改善するHBBTの特徴を利用して、今年度は診断能のさらなる向上を目指してプロトコールのブラッシュアップを試みたが、recall: 90.2 %, precision: 42.5 %というこれまでに得られた診断能と比較して有意な改善を得ることができなかった。研究自体はほぼ当初予定していたスケジュール通りに進んでいるが、診断能向上のための工夫が本研究の引き続きの課題と考えられた。

今後の研究の推進方策

今後検討を行う事項として、診断能のさらなる向上と画像処理時間のさらなる短縮がある。基本的な方向性であるR-sGAIAとHBBT on EfficientDet-D7 networkの組み合わせの使用を変更する予定はないが、上記の目的を満たすために細かい技術的な改善策を最終年度において引き続き検討していく予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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