研究課題/領域番号 |
22K07746
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伏見 育崇 京都大学, 医学研究科, 准教授 (90639014)
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研究分担者 |
坂田 昭彦 京都大学, 医学研究科, 助教 (10838981)
日野田 卓也 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (30885132)
奥知 左智 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (30910517)
吉田 健司 京都大学, 医学研究科, 助教 (50790557)
中島 諭 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (80830091)
横山 淳史 京都大学, 医学研究科, 助教 (90529447)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | MR Fingerprinting / 低出生体重児 / 神経皮膚黒色症 / 小児白質脳症 / T1値 / T2値 / MRI / 脳 / 定量画像 / 小児 / fingerprinting |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、①MRF撮影方法の最適化、②MRFの臨床的有用性の評価、③既存定量画像と組み合わせた評価、に取り組む。臨床的有用性の評価については、神経線維の髄鞘化に伴いT1値、T2値がダイナミックに変化していくことが知られている小児に着目し、(a)低出生体重児のMRFによる発達評価、(b)神経皮膚黒色症のMRFによる重症度評価、(c)小児白質脳症のMRFによる予後予測、に取組む。
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研究実績の概要 |
MR fingerprinting (MRF) の登場により、緩和時定数(定量値)であるT1値、T2値の両者が簡便に取得できるようになりその臨床応用が進展するものと思われるが、その基盤的情報はいまだ不十分である。本研究の目的は、①MRF撮影方法の最適化、②MRFの臨床的有用性の評価、③既存定量画像と組み合わせた評価に取り組み、MRIによる病変診断の精緻化を加速化させることである。 ① MRF撮影方法の最適化: MRFについては、試験的な技術研究は行われているが、実際の患者診療に耐えうるMRF撮影/画像処理方法の最適化は現状では十分に行われていない。本研究では、臨床現場で2Dと3DのMRF撮影を行い、定量値が既知であるファントムの撮影や、健常被験者撮影を行い、比較検討を行った。また、新たな2D MRF撮影方法の共同研究についても積極的に取り組んでデータ収集を行った。 ② MRFの臨床的有用性の評価: T1値・T2値は髄鞘やメラニンに強く影響を受ける。低出生体重児の発達評価(髄鞘形成)、神経皮膚黒色症の重症度評価(メラニン沈着)、小児白質脳症の予後予測(髄鞘崩壊)、といった臨床データの蓄積を行った。 ③ 既存定量画像と組み合わせた評価: また、T1値測定をSTrategically Acquired Gradient Echo法と呼ばれる手法で行い、2D, 3D-MRFと、比較検討を行った。 ①、②、③に効果的に取り組めていると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
① MRF撮影方法の最適化: 2022年度においては、多様なMRF撮影に取り組み、ファントム撮影や健常被験者撮影を通じて、臨床現場に即したMRF撮影を追求でき、概ね順調な進展と考えられる。 ② MRFの臨床的有用性の評価:低出生体重児の発達評価については良好なデータ蓄積が得られているが、引き続きデータ蓄積を進める。神経皮膚黒色症については、データ蓄積が良好のため、解析を初めている。小児白質脳症についても臨床データの蓄積を行えたが、引き続きデータ蓄積を進める。概ね順調な進展と考えられる。 ③ 既存定量画像と組み合わせた評価: 初期検討を行い学会報告などを行う予定であり、順調な進展と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
① MRF撮影方法の最適化: 2023年度以降も多様なMRF撮影に取り組む。 ② MRFの臨床的有用性の評価: 順調な経過であり、引き続きデータ蓄積を行っていく。 ③ 既存定量画像と組み合わせた評価: 各種定量値は① で最適化されたMRF撮影方法によっても相関が変わる可能性があり、最適化の手法に既存定量値との比較も加えて検討を行う。
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