研究課題/領域番号 |
22K07763
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
|
研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
森 菜緒子 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (90535064)
|
研究分担者 |
麦倉 俊司 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (20375017)
太田 信 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (20400418)
安西 眸 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (50736981)
北村 洸 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 非常勤講師 (50901310)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | 動脈瘤 / MRI / MR angiography / 脳動脈瘤関連遺伝子 / 血管走行 / 脳動脈瘤 / 破裂 / リスク / 動脈瘤発生予測モデル / 標準化 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は行列を用いた数理的血管分岐パターン分類法を開発した.さらにMRAをMNI templateにより標準座標へ変換し,血管の中心点を求めることにより血管走行位置座標を標準化し,血管走行の特徴量を抽出する技術を開発した.本研究の目的は,MRA画像から血管分岐パターン・走行を定量化し,動脈瘤発生リスクを予測することである.具体的には,1) 大規模地域住民コホートから既知のリスクファクターにより動脈瘤リスク群を層別化する.2) 動脈瘤リスク群,病院未破裂動脈瘤群,破裂動脈瘤群のMRAを前向きに撮像する.3)数理的血管分岐パターン分類と血管走行標準化,分岐点における数値流体力学による動脈瘤発生予測モデルの確立,を行う.
|
研究実績の概要 |
本研究では,大規模コホートからの動脈瘤リスク群マッチング抽出を行い,動脈瘤リスク群,未破裂動脈瘤群,破裂動脈瘤群に対しMRA,高解像度3D-MRIを前向きに撮像し,MRA血管分岐パターン・走行の定量化, CFDによるWSS評価を行うことで,動脈瘤発生予測モデルを作成することを目的とする. これまで,動脈瘤破裂予測モデルが提案され,その精度が高いことが検証されてきたが,未病からの動脈瘤発生予測モデルに関する報告は少ない.脳動脈瘤関連遺伝子として17のリスク遺伝子座が同定され,さらに喫煙などの生活習慣が関連することが報告されたが,表現型としてのMRAの血管走行がどのように動脈瘤発生リスクに寄与しているのかは知られていない.MRAによる血管分岐パターンや走行が定量化されておらず,比較できないためである.我々は,血管分岐パターンと標準座標上の血管走行を評価する技術を開発した.この血管分岐パターン・走行がどのように動脈瘤発生リスクに寄与するかを検証する本研究は我々の独創である.CFD解析では細い血管を反映できていないことは従来問題とされてきた.細い血管=穿通枝であり,とくに前交通動脈瘤では短い前交通動脈から穿通枝が複数分岐していることが,動脈瘤の発生に影響していると考えられる.我々は高分解能3D-MRI撮像による穿通枝描出によってCFD解析によるWSS測定の精密化をはかる.本研究による分岐パターン・血管走行定量化は,動脈瘤発生予測だけでなく,脳梗塞,脳出血,もやもや病等の脳卒中リスク評価にも応用可能と考える. 頻度の低い疾患リスク群を作成するために,地域住民コホートから,既知のリスクを持った動脈瘤リスク群を傾向スコアマッチングにより抽出し,前向きに経過観察する.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大規模地域住民コホートから既知のリスクファクターにより動脈瘤リスク群を層別化する部分が遅れている.
|
今後の研究の推進方策 |
病院未破裂動脈瘤症例,破裂動脈瘤症例に絞って行う.
|