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がん悪液質の代謝画像診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K07805
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

久慈 一英  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90283142)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード飢餓状態 / F-18-FDG-PET / 糖代謝変化 / 悪性腫瘍 / 臓器の糖代謝変化 / FDG-PET/CT / インスリン抵抗性 / 悪液質 / 栄養障害
研究開始時の研究の概要

悪液質の原因としてサイトカインやペプチドが最有力視されており、インスリン抵抗性が特徴とされる。進行癌患者では糖代謝異常により各臓器のFDGの正常生理的集積に変化が起こることが想定される。最近では進行癌でも免疫チェックポイント阻害剤治療が奏効を示す場合が多く、FDG-PET/CTによる腫瘍量評価や治療効果評価も重要となってきている。そこで、FDG-PET検査による腫瘍量評価と心筋FDG集積の変化を検討する。併せて悪性腫瘍の特徴である低酸素状態も悪液質形成の要因として考えられるため、低酸素PETで検討する。この研究にてFDG-PET/CTにて悪液質の客観的な評価画像として指標を示したい。

研究実績の概要

悪性腫瘍によってFDG集積分布の変化が予想される。集積変化を理解し、FDG-PET/CTの変化を臨床に生かすことを目的として、採血による代表的な栄養因子とFDG生理的集積および糖代謝率、腹部画像解析による結果を併せて、FDG集積変化を調べた。食道癌および悪性リンパ腫患者を対象として、 F-18-FDG-PET/CT実施時に採血を行い、どのような栄養状態や絶食状態であるかを確認して、FDG-PET分布を確認する研究を開始している。画像解析では新規の半導体PET/CTにて、全身ダイナミック撮影による糖代謝解析も併用している。
約76例を実施した。解析項目は、主要臓器SUV: SUVpeakまたはSUVmean、主要臓器CMRGluc: Ki、Vd、CTによる腹部解析:脂肪量、筋量、脂肪筋割合、飢餓状態の強度をケトン体濃度とする。
このうち食道癌例で、結果をまとめ、学会発表を行った。患者の栄養状態は、絶食による飢餓状態への影響が示され、特に大きな腫瘍により栄養状態が悪いと、飢餓状態に反映されることが確認された。SUVは、腫瘍体積の影響を受けている。大きな腫瘍の場合は、早期に腫瘍にFDGが集積する分、その他の臓器の生理的集積が低下している。Patlak解析により、Kiを評価することにより、腫瘍体積(MTV)の影響の無いFDG集積解析が可能である。
腫瘍患者の病理組織や予後との相関についてSUVやMTVとは異なる結果が得られる可能性があるので、さらに検討することが妥当であると考えられた。肝臓ではインスリンに比例して集積が増加し、血液プールは腫瘍への集積を除けば、インスリンの影響で増加し、ケトン体の影響で低下することが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

患者エントリーが順調に進んでおり、実施患者が目標に近づいている。

今後の研究の推進方策

がん患者における栄養状態が飢餓状態に反映されることがわかったので、さらに各種の悪性腫瘍に対象を広げて、変化を見ていくこととする。また、治療による変化についても解析するために、治療前後の変化をセットで観察する。
飢餓状態の程度について、FDG-PET画像によって判断することができるかについて検討しておくこととする。糖尿病薬による変化にも注目しており、飢餓状態への影響を検討していきたい。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Prognostic Potential of Metabolic Activity on 18F-FDG Accumulation in Advanced NSCLC Receiving Combining Chemotherapy Plus PD-1 Blockade2022

    • 著者名/発表者名
      Hashimoto Kosuke、Kaira Kyoichi、Imai Hisao、Mouri Atsuto、Shiono Ayako、Miura Yu、Yamaguchi Ou、Kobayashi Kunihiko、Kagamu Hiroshi、Kuji Ichiei
    • 雑誌名

      Journal of Immunotherapy

      巻: 45 号: 8 ページ: 349-357

    • DOI

      10.1097/cji.0000000000000434

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Visual Assessment of 18F-FDG Uptake on PET to Predict Survival Benefit to PD-1 Blockade in Non?Small Cell Lung Cancer2022

    • 著者名/発表者名
      Hashimoto Kosuke、Kaira Kyoichi、Yamaguchi Ou、Shiono Ayako、Mouri Atsuto、Miura Yu、Kobayashi Kunihiko、Imai Hisao、Matsusaka Yohji、Kuji Ichiei、Kagamu Hiroshi
    • 雑誌名

      Clinical Nuclear Medicine

      巻: 47 号: 2 ページ: 108-116

    • DOI

      10.1097/rlu.0000000000004009

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 食道癌患者におけるFDG -PET画像変化についての初期検討2023

    • 著者名/発表者名
      渡邉華帆、久慈一英、江木竜太、松坂陽至、瀬戸陽、李世翼、宮脇豊、佐藤弘
    • 学会等名
      第63回日本核医学会学術総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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