研究課題/領域番号 |
22K07818
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
|
研究機関 | 愛知医科大学 (2023) 日本大学 (2022) |
研究代表者 |
伊藤 嘉規 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20373491)
|
研究分担者 |
荻 朋男 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80508317)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 次世代シークエンス / リアルタイムシークエンス法 / ロングリード法 / 呼吸器感染症 / 重症感染症 / 病原微生物診断 / リアルタイムシークエンス / 薬剤耐性 / ウイルス変異株 / 感染症診断 |
研究開始時の研究の概要 |
ロングリード法に使用するナノポアシークエンサーは、遺伝子配列の解析に同時平行して解析情報を見ることが可能なため、短時間で微生物を同定可能であり「リアルタイムシークエンス法」と表現できる。リアルタイムシークエンス法では、6時間程度で、薬剤耐性情報を含む網羅的な微生物診断が可能となる。ナノポアシークエンサーは、技術改良が進んでおり、本研究では、重症感染症の網羅的・迅速診断法としてのリアルタイムシークエンス法の基盤的検証を行う。
|
研究実績の概要 |
重症感染症では、早期診断と適切な抗微生物薬の選択が予後を左右する。そのため、感染症病原診断に現時点で最も優れた可能性をもつロングリード法(5-20kbpの遺伝子断片を解析)・次世代シークエンス法による新規診断法の開発を行う。遺伝子断片の網羅的解析を行うことから、解析検体中のマイクロバイオーム、病原微生物の薬剤耐性遺伝子、ウイルスの変異株を平行して解析可能である。ロングリード法に使用するナノポアシークエンサーは、遺伝子配列の解析に同時平行して解析情報を見ることが可能なため、短時間で微生物を同定することが可能であり「リアルタイムシークエンス法」と表現できる。リアルタイムシークエンス法では、6時間程度で、薬剤耐性情報を含む網羅的な微生物診断が可能となる。ナノポアシークエンサーには、解読精度がショートリードより劣る欠点があり、臨床応用可能なプロトコールの開発が不十分な状況であるが、技術改良が進んでいる。本研究では、重症感染症の網羅的・迅速診断法としてのリアルタイムシークエンス法の基盤的検証を行う。 2023年度は、人工呼吸器管理を要した小児重症呼吸不全患者のBALを用いた追加解析を24例で行った。このうち10例からRSウイルス、インフルエンザウイルスA、パラインフルエンザウイルス3、ライノウイルスが検出された。リアルタイムシークエンス法では、ショートリードシークエンス法と比較して、50%以上のゲノムカバー率を示す結果が多く、ウイルスゲノム情報の取得に有利であることが検証された。独自に開発した解析パイプラインのアップデートも行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
リアルタイムシークエンス法を用いた解析を、新規症例について行い、データを蓄積した。
|
今後の研究の推進方策 |
リアルタイムシークエンス法の臨床応用の可能性について、呼吸器感染症以外の症例についてもデータ解析を進め、解析を続ける予定である。
|