研究課題/領域番号 |
22K07821
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
深野 玲司 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (00403676)
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研究分担者 |
加藤 格 京都大学, 医学研究科, 助教 (10610454)
水上 洋一 山口大学, 大学研究推進機構, 教授 (80274158)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ALK陽性未分化大細胞リンパ腫 / 未分化大細胞リンパ腫 / ALK陽性 / ALK阻害薬 / 遺伝子解析 / 悪性リンパ腫 |
研究開始時の研究の概要 |
小児・思春期に好発するAnaplastic lymphoma kinase (ALK) 陽性未分化大細胞リンパ腫 (ALCL) ではALK融合遺伝子よりリンパ腫細胞の増殖が生じる。再発・難治性ALK陽性ALCLではALK阻害剤の有効性が報告されているが、約30%の症例で耐性が認められる事が報告されている。ALK陽性ALCLがALK阻害剤への耐性を示すメカニズムは明らかになっていない。本研究では、ALK阻害剤であるクリゾチニブおよびアレクチニブを投与したALK陽性ALCL症例のリンパ腫検体を用いて遺伝子解析を行い、ALK阻害剤に対する耐性メカニズムの解明と新規治療法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
1. 「再発又は難治性ALK陽性未分化大細胞リンパ腫患者を対象としたCH5424802の第II相試験(アレクチニブ医師主導治験)」に参加した小児・成人のうち、腫瘍 の保存検体が確保できた9症例から収拾したリンパ腫生検組織(パラフィン包埋ブロック;FFPE)から腫瘍細胞のDNAを抽出し、次世代シーケンサーによるアンプリコンシーケンス解析および前ゲノム解析を行った。 2. アレクチニブを投与中に再発 を認めた際に腫瘍組織生検を実施した1症例において、アレクチニブが結合するチロシンキナーゼドメイン内に十分なread countを有するアミノ酸変異を伴う遺 伝子変異を認めた。この変異のVAFは24%であり、read countとともに適正に解析が行われていることを示していると判断した。この変異とALK阻害薬の感受性に 関する報告はこれまでになく、新しい知見である可能性が考えられた。 3. 2の遺伝子変異を有するNPM:ALK融合遺伝子のプラスミドを合成した。このプラスミドをBa/F3細胞に遺伝子導入する準備を整え、遺伝子導入実験を開始した。 4. アレクチニブを含む薬剤耐性および腫瘍細胞播種に関わる遺伝子異常を解明することを目的として、生検腫瘍組織を用いて全ゲノム解析とRNA-seqを実施し、診断時に腫瘍播種を認める症例に共通する遺伝子異常を同定した。この遺伝子変異はALK陽性肺癌においても薬剤耐性に関わることが報告されており、ALK陽性ALCLにおいても薬剤耐性や播種に関与している可能性が考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アレクチニブ耐性に関わると考えられる遺伝子変異を同定し、その遺伝子変異を有するプラスミドを合成した。遺伝子導入実験の体制を整え、遺伝子導入実験を開始している。
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今後の研究の推進方策 |
今後はALK遺伝子に付加的変異を遺伝子導入したBa/F3細胞を用いて、サイトカイン依存性試験や薬剤感受性試験を行い、当該の遺伝子変異がアレクチニブ耐性の原因であることを証明する。
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