研究課題/領域番号 |
22K07907
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
本多 昌平 北海道大学, 大学病院, 講師 (90588089)
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研究分担者 |
北河 徳彦 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 医長 (00585135)
鈴木 拓 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20381254)
田中 祐吉 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 医師 (50420691)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 肝芽腫 / エピゲノム解析 / シスプラチン耐性 / DNAメチル化異常 / miRNA発現異常 |
研究開始時の研究の概要 |
肝芽腫は小児肝悪性腫瘍でゲノム変異数が少なく、DNAメチル化・miRNA発現異常によるエピゲノム異常が腫瘍の発生進展に大きく関わる。臨床課題として主要な治療薬であるシスプラチン(CDDP)耐性獲得が問題であるが、その原因となる分子機構異常は明らかでない。本研究では、肝芽腫発生モデルを模倣して、iPS細胞由来肝芽細胞に特異的シグナルパスウェイの遺伝子発現導入をおこない肝芽腫細胞を誘導する。CDDP耐性を獲得した肝芽腫細胞のエピゲノムプロファイリングにより、耐性獲得に関わるメチル化およびmiRNA発現異常を同定する。
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研究実績の概要 |
【研究の目的】肝芽腫は小児肝悪性腫瘍でゲノム変異数が少なく、DNAメチル化・miRNA発現異常によるエピゲノム異常が腫瘍の発生進展に大きく関わる。臨床課題として主要な治療薬であるシスプラチン(CDDP)耐性獲得が問題であるが、その原因となる分子機構異常は明らかでない。本研究では、肝芽腫発生モデルを模倣して、iPS細胞由来肝芽細胞に特異的シグナルパスウェイの遺伝子発現導入をおこない肝芽腫細胞を誘導する。CDDP耐性を獲得した肝芽腫細胞のエピゲノムプロファイリングにより、耐性獲得に関わるメチル化およびmiRNA発現異常を同定する。遺伝子異常の蓄積が少ない肝芽腫細胞・臨床検体を研究対象とすることで、エピゲノム異常が直接的に抗癌剤耐性獲得に働く機序を探求することが可能と考えられ、他癌種に共通するドライバーとしてのエピゲノム異常を解明し新規治療法開発につながると期待される。 【研究の成果】 iPS細胞由来肝芽細胞より誘導した肝芽腫CDDP耐性細胞の解析 ヒトiPS細胞由来iCell Hepatoblast(FUJIFILM)を用いて肝細胞へと分化する過程において、変異型βカテニン(S37A)遺伝子および変異型YAP(S127A)遺伝子発現プラスミドを導入した。表現型の変化が確認され、Wnt・Hippoパスウェイに関連する遺伝子のmRNAおよび蛋白発現の変動をqRT-PCRおよびWB法にて解析した。肝芽腫が誘導できたかの同定には発現プロファイリングによるGSEA解析が必要と判断し、現在上記遺伝子導入細胞の確立とサンプル採取に向けたin vitro解析を進行中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験開始当初はiPS細胞由来肝芽細胞の培養確立、および変異遺伝子導入のための基礎実験に時間を要したが、実験系が確立できてからは安定したin vitro解析の進行が可能となっている。各種遺伝子のmRNA・蛋白発現解析を行った上で誘導した細胞(株)の特性を確認し、最終的には網羅的発現解析に提出して肝芽腫の特徴を有しているかの検討が必要であると考えている。当初の実験計画であるCDDP耐性獲得に関わる候補遺伝子の選別をおこなう工程にまでは至っておらず、いましばらく準備が必要な段階である。
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今後の研究の推進方策 |
肝芽腫発生モデルを模倣した肝芽腫細胞の誘導を経た上で、CDDP耐性能獲得にはたらくmolecular mechanismを探求し、CDDP耐性候補遺伝子の選別を進める。validationに用いる臨床検体サンプルは既に準備ができており、パイロシークエンサーによるメチル解析をおこなう環境設定もおこなえているため、CDDP耐性解除に働く遺伝子同定まで進めていけると考えている。
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