研究課題/領域番号 |
22K07924
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
磯崎 春菜 関西医科大学, 医学部, 助教 (00809957)
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研究分担者 |
林 美樹夫 関西医科大学, 医学部, 講師 (10368251)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 脊髄髄膜瘤 / 転写因子 / 二分脊椎症 / 全ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
指定難病118番である脊髄髄膜瘤は、生涯にわたる医療ケアを要する。母体による葉酸の摂取が発病を低減させることは知られているが、その有効性は十分ではない。申請者は、患者の全ゲノム解析により、原因遺伝子を同定した。さらに、その変異体がコードする転写因子の活性が、減弱していることを見いだした。本研究はこの転写因子に着目し、脊髄髄膜瘤の予防薬の開発を目ざす。そのために、遺伝子変異の同定、遺伝子変異の機能および創薬を実施し達成させる。
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研究実績の概要 |
二分脊椎症は先天性の異常である。本邦では神経組織が露出した状態で生まれてくる開放型の脊髄髄膜瘤、および病変部が皮膚により閉鎖された状態で生まれてくる潜在性二分脊椎(脊髄脂肪腫など)の双方を合わせ、年間1000出生に1名前後の患者が生まれていると推測される。特に、脊髄髄膜瘤は脊髄の異常に伴う下肢の運動機能障害と排尿排便機能障害にとどまらない。その多くに、発達遅滞を引き起こす水頭症や、呼吸や嚥下障害を来す原因となるキアリⅡ型奇形を合併し、生涯にわたる医療ケアを要する。日本においては指定難病118番に指定されている。母体による葉酸の摂取が二分脊椎症の発生率を低減させることは知られている。しかしながら、推奨された量および方法で葉酸を摂取しているにも関わらず、二分脊椎症の子供が生まれてくることがある。それゆえに、葉酸に代わる予防法や根治療法の開発が求められている。先行して実施した52名の二分脊椎症の患者の全ゲノム解析により、8種類の遺伝子がこの疾患に関わっている可能性がある事が判明した。本研究では、二分脊椎症の患者の全ゲノムを解析し、1)遺伝子をノックアウトした動物モデルでは二分脊椎症の原因となることが分かっている遺伝子、2)これまでヒトでは原因となる変異が特定されていない遺伝子、3)今回の検討で親子が同じ疾患を持つ例について、親子ともに変異があるもの、4)他の症例にも変異がみられる遺伝子、という条件を満たした転写因子を見いだした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
二分脊椎症の原因遺伝子の候補である転写因子を明らかにした。
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今後の研究の推進方策 |
患者の遺伝子変異を導入した細胞を作製し、転写活性を評価する。
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