研究課題/領域番号 |
22K07925
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 公益財団法人実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
井上 貴史 公益財団法人実験動物中央研究所, マーモセット医学生物学研究部, 兼任研究員 (60465937)
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研究分担者 |
関 布美子 公益財団法人実験動物中央研究所, ライブイメージングセンター, 主任 (40771407)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 無菌動物 / マーモセット / 脳発達 / 霊長類 / MRI |
研究開始時の研究の概要 |
腸内細菌叢の存在が脳の発達に影響を及ぼすことが無菌マウスを用いた研究により実証されており、”腸内細菌-腸-脳相関”として注目されている。しかし、これらのげっ歯類での研究成果がヒトに外挿できるかどうかは定かではなく、脳の形態・機能がヒトに類似した霊長類の実験動物における検証が不可欠である。そこで、本研究では小型霊長類であるマーモセットの無菌個体の発達期の脳のMRI計測を行い、その経時的変化を比較解析することにより、霊長類の脳発達において腸内細菌叢の及ぼす影響の一端を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、霊長類の脳発達において腸内細菌叢の及ぼす影響の一端を明らかにすることを目的として、1)無菌マーモセット生体を無菌状態を維持したままでMRI撮像できる技術を確立し、2)無菌マーモセットおよび腸内細菌叢を有するマーモセット脳のMRI計測の比較解析を行う。 2023年度は、無菌マーモセット生体MRIのため、気管チューブと生体モニタケーブルを密閉接着した専用ビニールパックを開発し(特許出願)、動物の無菌状態を維持したままMRI等の生体イメージングが可能な技術を確立した。ビニールアイソレータ(VI)内での麻酔導入から、気管挿管、人工呼吸管理による麻酔維持、生体モニタリング、パッキング、VIからの搬出、MRI室への移動、MRIセッティング、VIへの再搬入、覚醒にいたる一連の手順を整備して、無菌マーモセットのMRI撮像を実施した。その結果、一連の処置による動物の著しい異常は認められず、MRI後の無菌検査で生菌(細菌・真菌)が検出されなかったことから、本技術の有用性が実証された。これまでに、本技術を用いて取得した若齢成体の無菌マーモセット(n = 4)の脳MRIデータを、腸内細菌叢を有する同齢の通常飼育マーモセット(n = 16)とVoxel Based Morphometry(VBM)による比較解析を実施した結果、複数の大脳皮質領域において容積の差異が検出された。今後、MRI計測を継続し、無菌マーモセットにおける脳発達の特徴について解析を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画のとおり、技術開発を行い、解析に着手している。
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今後の研究の推進方策 |
MRI計測と解析を継続し、無菌マーモセットにおける脳発達の特徴を明らかにしたい。
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