研究課題
基盤研究(C)
I型高IgE症候群(HIES)はSTAT3の片アレル変異によるドミナントネガティブ効果によって発症する原発性免疫不全症である。生理的な遺伝子発現制御の必要性や、残存する変異アレルによるアレルギー・炎症性病変の可能性から従来のウイルスベクターによる付加型遺伝子治療では対応が難しいとされる。本開発ではこれらの課題を克服すべく、①dead Cas9(dCas9)とtRNAアデノシンデアミナーゼ(Tad)からなる塩基編集ツールによる変異の修復と、②残存する変異アレルへのindel挿入、を組み合わせることで、変異の修復を同時に残存変異アレルの除去によるHIESへの新規の遺伝子治療法の開発を試みる。