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酸分泌抑制薬はストレス環境下でバリア機能障害を惹起し好酸球性胃腸炎を増悪させるか

研究課題

研究課題/領域番号 22K07966
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関大阪公立大学

研究代表者

田中 史生  大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (20623292)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード好酸球性消化管疾患 / 好酸球性胃腸炎 / ストレス / 酸分泌抑制薬 / 消化管バリア機能 / 腸管透過性
研究開始時の研究の概要

好酸球性胃腸炎 (EGE)は本邦の指定難病である。本研究ではストレスと酸分泌抑制薬がEGEの増悪因子となり得る可能性を想定し、「酸分泌抑制薬はストレス環境下でバリア機能障害を惹起し、EGEを増悪させるか」という仮説を立証する。具体的にはEGEモデルマウスに水回避ストレスを負荷したうえで酸分泌抑制薬を投与し、EGEが増悪することを見出す。腸管透過性を含めた増悪機序を解明し、原因となる腸内細菌種を同定する。

研究実績の概要

好酸球性胃腸炎 (Eosinophilic gastroenteritis; EGE)は慢性アレルギー性疾患であり、消化管局所への好酸球浸潤を伴う炎症による機能不全を生じる疾患群である。我々はEGEの新規病態の解明のため、ストレス、酸分泌抑制薬がEGEの増悪因子となる可能性を想定し、その機序に腸管透過性が関与するとの仮説を立てた。すなわち本研究では、「酸分泌抑制薬はストレス環境下で腸管透過性を亢進させ、EGEを増悪させるのではないか」という問いを解明することを目的とする。本研究では下記の如く2段階の仮説を定め、EGEモデルマウスを用いた実験を計画した;①「精神的ストレスは消化管バリア機能障害を生じ、EGEを増悪させるか」、②「酸分泌抑制薬は消化管バリア機能障害を生じEGEを増悪させるか ~ストレスの影響も含め~」。
まずは先行研究として実験①に取り組み、精神的ストレスは腸管透過性を亢進し、EGEを増悪させることを見出した。具体的には水回避ストレス負荷により有意に下痢発生率が増加、回腸の絨毛陰窩比が減少し、好酸球・肥満細胞数が増加した。さらには回腸でのinterleukin (IL)-4・5・13、eotaxin-1、mast cell tryptase β2 (tpsb2)のmRNA発現量が有意に亢進し、IL-5・13の蛋白発現量も有意に亢進していた。Corticotropin-releasing hormone receptor 拮抗薬の前投与は、上記の変化の全てを有意に抑制した。次に実験②を開始しており、強力な酸分泌抑制薬であるカリウムイオン競合型アシッドブロッカーの投与はEGEの症状、組織学的炎症を増悪させることが判明した。また回腸でのIL-13等のTh2型サイトカインのmRNA発現量の亢進が認められた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和4、5年度は概ね順調に進展し、研究成果が得られつつある。

今後の研究の推進方策

今後は引き続き実験計画に則って研究を推進する予定である。具体的には酸分泌抑制薬の投与により、蛋白レベルでのTh2型サイトカイン発現量の解析や、粘膜透過性の亢進の有無について精査を行う。また酸分泌抑制薬によるEGE増悪のメカニズムについて、RNAseq、GO解析等を行うことにより検討する予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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