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グルコース輸送体を標的とした新規オミクス解析による大腸癌の腫瘍免疫制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K07989
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

久保田 英嗣  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (30405188)

研究分担者 八木 崇志  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (00781840)
片岡 洋望  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40381785)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード大腸がん / グルコース輸送体 / SGLT-2 / 癌免疫 / 癌微小環境 / 免疫細胞
研究開始時の研究の概要

これまで申請者は、糖輸送機能を担っている膜貫通型タンパク、「グルコース輸送体」に着目し、グルコース輸送体を介した大腸がん細胞の代謝制御システムを明らかとし、その治療標的としての有用性を報告してきた。本研究では、腫瘍免疫の根幹をなす腫瘍微小環境の免疫制御機構におけるグルコース輸送体の意義を最新のオミクス解析法を用いて検証する。免疫細胞に発現するグルコース輸送体を標的とした免疫細胞の活性制御の可能性や、腫瘍微小環境におけるがん細胞と免疫細胞の動的な相互作用である代謝競合へのグルコース輸送体の関わりを検証するなど、大腸がんに対する新たな免疫療法の開発基盤となる研究を行う。

研究実績の概要

本年度は、腫瘍微小環境の免疫細胞におけるグルコース輸送体のサイトカイン産生能を解析した。BALB/cマウスの皮下にCT26を移植し、形成された腫瘍を摘出し、酵素処理により単細胞懸濁液に調整した。腫瘍から調整した単細胞懸濁液を免疫細胞の表面マーカー抗体で染色し、フローサイトメトリーによりCD8陽性T細胞、制御性T細胞を分画分取した。
CD8陽性T細胞、制御性T細胞を培養皿に播種し、PMA(フェルボルミルステートアセテート)とイオノマイシンを添加しサイトカインの産生を刺激する。刺激後、培養液を回収し、遠心分離により、培養液に含まれる細胞の残骸などの不純物を取り除いた後に、マルチプレックス抗体アッセイを用いて、培養液中のサイトカインの定量を行った。
CD8陽性T細胞では、薬剤の刺激によりIFN-γ、TNF-α、IL-2の産生が促進された。
制御性T細胞では、TGF-β、IL-10 、IL-35の産生が促進された。
分取したCD8陽性T細胞および制御性T細胞にSGLT2阻害剤に暴露した後に、PMA、イオノマイシンで刺激し、マルチプレックス抗体アッセイを用いて、培養液中のサイトカインの定量を行ったが、SGLT2阻害剤による変化はほとんどみられなかった。siRNAを用いてCD8陽性T細胞および制御性T細胞のグルコース輸送体をknockdownして、同様の実験を行ったが、SGLT2阻害剤の実験と同様に、サイトカインの産生に有意な変化はみられなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまでの実験では、CD8陽性T細胞および制御性T細胞において、グルコース輸送体の免疫細胞の不応性やサイトカイン酸性能への明らかな関与は確認できなかった。In vitroでの有効なデータが確認されておらず、今後の実験計画について再検討を要する状況である。

今後の研究の推進方策

マウスの移植した腫瘍細胞から分取分画した免疫細胞を用いた実験では、申請者らの研究仮説である、エフェクターT細胞の機能へのグルコース輸送体の関与を支持するデータが得られていない。分取分画した免疫細胞のviabilityの問題に起因していると考えられる。今後は、腫瘍を移植したマウスにSGLT2阻害剤を投与した後に、腫瘍組織から分取分画した免疫細胞をオミクス解析やトランスクリプトーム解析を用いて、エフェクターT細胞の機能へのグルコース輸送体の関与を検証する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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