研究課題/領域番号 |
22K08004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
奥新 和也 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40753918)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 非アルコール性脂肪肝炎 / 胆汁酸 / BSEP / MRP2 / トランスポーター / ノックアウトマウス |
研究開始時の研究の概要 |
排出型の胆汁酸トランスポーターであるBSEPおよびMRP2の肝臓における発現が、ヒトNAFLDの病期進行に応じて低下傾向であることに着目し、ヒトNASHの病態をより良く模倣するモデルとなり得るBsep-Mrp2ヘテロノックアウトマウスを作成する。 高脂肪食負荷との連関による肝表現型の変化、肝臓・腸管・血清といった全身における胆汁酸・脂質代謝の変化、さらにはこれらの変化に重要な役割を果たす腸内細菌叢の変化を明らかとする。 本モデルを用いて、胆汁酸排出機構を起点とするNAFLD・NASHの病態解明、そして未だ確立した治療薬が存在しないNAFLD・NASHの新規治療の開発および創薬を目標としたい。
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研究実績の概要 |
研究代表者は、ヒト肝生検組織を用いた検討において、肝細胞からの胆汁酸排出を司るトランスポーターbile salt export pump (BSEP)およびMultidrug resistance-associated protein 2(MRP2)の肝内発現がNAFLDの進行に従い低下することを見出したことを起点として、BSEPおよびMRP2がNAFLDの進行すなわちNASHの病態形成に関わっている可能性について検討を行った。 本研究では、BsepおよびMrp2のダブルヘテロノックアウトマウス(Bsep-Mrp2 HKOマウス)、Bsep HKOマウス、Mrp2 HKOをそれぞれ作出し、8週齢から20週齢にかけて高脂肪食または通常食の投与を行った。 当該年度においては、これらのマウスの作出と交配を主に行っており現時点では少数例の検討に留まるが、高脂肪食摂取による肝臓における表現型の変化について知見が得られた。 野生型マウスとの比較において、Bsep-Mrp2 HKOマウスでは、肝脂肪化の程度に比較して炎症細胞浸潤が目立っていた。Bsep HKOマウスでは肝脂肪化の減弱が認められる一方で、MRP2 HKOマウスでは肝脂肪化の増強が示唆された。これらの変化の検証およびそのメカニズムについてはさらなる検討を要するが、BSEPおよびMRP2はいずれも胆汁酸の排出型のトランスポーターであるが、高脂肪食負荷との関係性において異なる作用を生じる可能性が示唆された。 今後、肝臓のみならず腸管等の遺伝子発現、さらには胆汁酸組成の変化を確認し、詳細なメカニズムについてさらなる検討を加えたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
特にBSEP-MRP2ヘテロノックアウトマウスの産出に難渋しており、同条件で検討できる個体数が十分に確保できていないため、少数例の検討に留まっている。 今後、交配数を増やして十分な個体数を確保して、肝表現型およびその他のプロファイルについての検討を行いたい。
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今後の研究の推進方策 |
肝臓のみならず小腸、特に胆汁酸の再吸収が行われる回腸末端部における胆汁酸および脂質代謝関連遺伝子・タンパクの発現解析、および採取した各臓器においてLC-TOFMSにて胆汁酸分画等の検討を行う。 さらには、胆汁酸の腸肝循環との関連が強く示唆される腸内細菌叢の16S rRNA系統解析を行いたい。
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