研究課題
基盤研究(C)
本研究では、肝がん組織で蛍光多重染色したTAMを人工知能による画像解析技術(イメージングAI)を駆使して解析する。すなわち、TAMの形態的特徴とその分布、他の細胞との空間的相互作用、さらに細胞内代謝遺伝子などの蛍光多重 in situ hybridizationのデータを統合した空間的遺伝子発現パターンの解析を行う。これより、肝がんにおけるTAMの形態的多様性(morphology)や機能的可塑性(plasticity)に関連するユニークな治療ターゲットの同定に繋がる可能性がある。
C型肝炎治療後の肝癌患者71例を対象とし、手術にて得られた肝癌組織を蛍光多重染色した。腫瘍内や周囲組織およびその境界に浸潤する免疫担当細胞を画像解析技術(イメージングAI)を駆使して解析する方法を確立した。 空間プロファイリング解析においては、腫瘍内被膜下(SC)のCD4(+)Tリンパ球と周囲非腫瘍部(A)の制御性Tリンパ球(Treg)との細胞間相互作用(クロストーク)が長期予後に影響する可能性が示唆された。
2: おおむね順調に進展している
研究計画書における、本年度の予定としては、蛍光多重免疫染色とイメージングAIを用いた、免疫担当細胞の形態学的フェノタイプ解析となっており、おおむね順調に進展していると判断する。
当初の研究計画どおり、組織フェノタイプ機械学習とNGS遺伝子発現解析によって、肝癌微小環境における免疫担当細胞の役割を検討する。
すべて 2023 2022 2021
すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件)
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