研究課題/領域番号 |
22K08012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松原 淳一 京都大学, 医学研究科, 講師 (40782371)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | CDKN3 / 食道癌 / 抗がん薬 / 大腸癌 / 抗癌剤 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまでに抗癌薬治療抵抗性においてはE2F4下流シグナルであるCDKN3が重要な因子であり、その発現を抑制することで抗癌薬治療感受性を増強させることを見出した。本研究では、CDKN3阻害作用を有する新規薬剤候補となるリード化合物を絞り込む。そして、マウスを用いた前臨床試験を行い切除不能大腸癌の新規治療戦略としてのCDKN3阻害剤を開発することを目的とする。また、CDKN3阻害による影響を受ける分子にも着目し、抗癌薬治療抵抗性克服のための新しい機序を解明する。本研究により抗癌薬治療抵抗性を克服する新規薬剤が開発され、切除不能大腸癌の治療成績向上を実現できると期待される。
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研究実績の概要 |
本研究では、CDKN3阻害作用を有する化合物を用いて、薬理作用をin vitro実験により生物学的に検証して新規薬剤候補となるリード化合物を絞り込む。そして、マウスを用いた前臨床試験を行い切除不能大腸癌の新規治療戦略としてのCDKN3阻害剤を開発することを目的とする。本研究1年目の計画は、in silico解析で得られたCDKN3阻害作用を有する化合物候補の中から、in vitro実験系で細胞周期へ与える影響を定量化して薬物性能を評価し、化合物を3つに絞り込む、であった。 我々は、その実験に必要な化合物ライブラリーを用いたスクリーニング実験系を確立した。具体的には、食道扁平上皮癌細胞株にH2B-mCherryを有するLenti virusを導入し、染色体をラベルした状態でTime-Lapse Imagingを行い、CDKN3を阻害した場合に見られるMitotic Deathの増加を観察可能にした。なお、我々の研究室は食道癌研究にも精通したメンバーが多く、実験系として確立できる可能性を考慮し、食道癌細胞を選択した。 さらに、食道癌治療の臨床現場で標準治療の一つとされている殺細胞性抗癌剤paclitaxelとCDKN3阻害とを組み合わせることで、異常な細胞分裂の頻度を統計学的に有意に増加させ、CDKN3阻害が抗癌剤治療の有効性を増強させることを確認した。本研究成果は、2023年4月のアメリカ癌学会総会(American Association for Cancer Research 2023)でポスター演題として採用され発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
スクリーニング実験を予定しており、その実験系を確立できたことは、おおむね予定通りの進捗であると言える。
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今後の研究の推進方策 |
スクリーニングで同定した候補化合物の中から、癌細胞株の抗癌薬感受性を最も上昇させる化合物1つを新規CDKN3阻害剤として選出する。それを用いて、in vivo実験系での抗がん剤治療の効果増強を確認する計画である。 また、CDKN3阻害剤添加あり/なしの癌細胞のmicroarray解析からpathway analysisを行い、 CDKN3の下流遺伝子およびCDKN3阻害剤と併用する薬剤として最適な分子標的薬剤を同定する。
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