研究課題/領域番号 |
22K08016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
三浦 光一 自治医科大学, 医学部, 准教授 (90375238)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | NAFLD / 腸内細菌 / バクテリオファージ / 非アルコール性脂肪性肝炎 / コリン |
研究開始時の研究の概要 |
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)には未だ有用な治療薬はない。コリンは必須栄養素の一つで不足すると脂肪肝を呈する。しかしNASH患者の多くは十分量のコリンを摂取し、コリン不足は起こらないとされる。我々はNASH動物モデルの腸内でコリン消費菌が増加するという結果を得ており、NASHでは腸内におけるコリン消費増加によりコリン欠乏が誘導され、それがNASHになるという仮説を立てた。これまでNASHにおいてコリン消費菌をターゲットとした研究はない。バクテリオファージは特定の細菌を死滅させることのできるウイルスであり、これを用いてNASHの新規治療法として可能か検討を行いたい。
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研究実績の概要 |
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は主たる肝疾患であるが、未だ有用な治療薬はない。コリンは必須栄養素の一つで不足すると肝細胞からの脂質放出が障害されるため脂肪肝を呈する。しかしNASH患者の多くは十分量のコリンを摂取し、コリン不足は起こらないとされる。我々はNASH動物モデルの腸内でコリン消費菌が増加するという結果を得ており、またヒトNASHでも同様の報告がある。このことからNASH患者では腸内におけるコリン消費増加によりコリン欠乏が誘導され、それがNASHになるという仮説を立てた。よってコリン消費菌を死滅させることができれば仮説が正しいか証明できる。これまでNASHにおいてコリン消費菌をターゲットとした研究はない。バクテリオファージは特定の細菌を死滅させることのできるウイルスであり、遺伝子工学の発達により目的とする設計が可能となった。そこで本研究ではバクテリオファージを用い、NASHにおけるコリンの役割を解明し、NASHの新規治療法として可能か検討を行いたい。初年度はこれまでに回収したNASHマウスモデル門脈中のコリン濃度及びコリン代謝産物を測定が可能であることを確認した。現在複数モデルマウスで各種処置によりそれら濃度の変化を調べている。またNASHマウスモデルから便および肝臓を採取した。現在腸内細菌の解析中であり、そのなかで、NAFLDマウスで増加し、なおかつ培養可能なコリン消費菌を同定予定であり、順次バクテリオファージへの応用を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染の影響で、研究施設の使用および個人の研究活動に制限が設けられたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はコロナ感染症の位置づけが第5類に変更されるため、その影響は小さくなると思われる。順次計画書に沿って研究実施予定である。
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