研究課題/領域番号 |
22K08025
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
今谷 晃 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30333876)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ヒト胃オルガノイド / 胃発がん / 加齢 / Wnt/beta-cateninシグナル / ヒト胃オルガノド / 胃発癌 / 幹細胞老化 |
研究開始時の研究の概要 |
加齢は発がんの危険因子であり、超高齢化社会を迎えた日本においても、H.pylori感染率低下や除菌療法の普及にも関わらず、依然、胃癌の罹患率は加齢とともに高くなっている。このため、高齢者発症の胃癌の分子生物学的特徴を理解することは臨床的に重要である。そこで、近年確立した、幹細胞を維持増殖させ臓器に近い分化を誘導できるオルガノイド細胞培養系を用い、ヒト胃癌より胃オルガノイドを樹立して、その発症機序を分子生物学的に解明する。
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研究実績の概要 |
加齢による胃発がん機序を解明するために、ヒト粘膜内分化型胃癌14例の癌部および非癌部生検下組織よりヒト胃オルガノイドを樹立し、形態学的に癌由来と確認できた6例のオルガノイドを用いて研究を進めている。Microarray解析とGSEAの結果からヒト胃癌由来オルガノイドでは、Wnt/beta-catenin細胞内シグナルの亢進と細胞老化の低下の結果を得ている。網羅的解析を進め、6例の癌由来オルガノイド全てにおいて共通して発現変動のある、Wnt/beta-catenin細胞内シグナルの経路因子あるいは標的因子であるTCF7、LEF1、TBX3、WNT2B、DKK3を抽出した。この中で、本グループが独自に確立した、加齢マウス(野生型)由来で発癌ポテンシャルを獲得したマウス胃オルガノドの遺伝子発現プロファイルと比較検討したところ、TBX3とDKK3の発現パターンが共通していることを見出した。そしてヒト胃癌由来オルガノイドに対する免疫蛍光染色ではTBX3の発現亢進が検証できた。また、ヒト胃癌由来オルガノイドの細胞増殖は、Wnt/beta-catenin細胞シグナルに関わるWnt3aとR-Spondin1のニッチ因子を除去すると有意に低下することから、粘膜内分化型胃癌の細胞増殖能は依然可逆的な変化であることが示唆された。以上のヒト胃癌由来オルガノイドと加齢マウス(野生型)由来オルガノイドの遺伝子発現プロファイルとの比較から、TBX3等の遺伝子群が加齢に伴う発癌初期に関与している可能性を見出している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、ヒト胃癌由来オルガノイドと加齢マウス(野生型)由来オルガノイドの網羅的遺伝子発現プロファイル比較から、加齢に伴うヒト胃発癌に関わる遺伝子TBX3を抽出でき、さらに胃オルガノドを用いて機能解析まで進めることができため。
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今後の研究の推進方策 |
加齢に伴う胃発がん機序の解明のために、何故Wnt/beta-catenin細胞シグナルが活性化しTBX3の発現が亢進しているか、TBX3がどのような遺伝子を制御しているか、また。同シグナルのニッチ因子、WntあるいはDKK ファミリーとの関連性の解析を進める。加齢で変化するエピジェネックス変化であるDNAメチル化について検証すると同時に、実際のヒト胃粘膜組織で、胃オルガノイドで得られた現象がおこっているか免疫組織化学を行い検証する。
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