研究課題/領域番号 |
22K08094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
吉田 健太郎 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30582861)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 心磁図 / ブルガダ症候群 / 心房細動 |
研究開始時の研究の概要 |
ブルガダ症候群は、不整脈に起因する突然死を来す原因不明の症候群である。検診で指摘されるブルガダ型心電図は一般人口の~0.5%と高頻度であるが、心室細動などの致死的不整脈を発症する患者はごく一部である。突然死リスクを予測するための確立した基準はない。植込み型除細動器を装着する以外に有効な治療法もない。近年、右心室に存在する伝導遅延が不整脈発生と深く関連していることが示されたが、これを心電図のような簡便な方法で検出することは現時点ではできない。本研究においては、心臓磁場情報を計測する心磁図により、この遅延電位を検出して、ブルガダ症候群の診断、不整脈リスクの高い患者の選別に活用することを目指す。
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研究実績の概要 |
Brugada型心電図を有する患者に対して実施された心磁図データを使用して、後ろ向き研究を実施した。取得情報のフィルタリングを調整することでQRS-T波形の高周波成分と低周波成分を抽出して、その差分をdelta-QRS(msec) と定義した。このdelta-QRSと既知のリスク因子(type 1 ECG, ピルジカイニド試験, 家族歴、VF誘発性)との間には有意な関連性が示され、心磁図検査がBrugada型心電図を有する患者のリスク層別化に貢献できる可能性が示唆された。本研究結果は、Yoshida et al. Magnetocardiographic risk stratification in patients with Brugada-pattern ST-elevation. J Interv Card Electrophysiol. 2024 Jan;67(1):35-37. に公表された。 同様の解析手法を利用して、心房細動に対してカテーテルアブレーション治療を実施した患者における肺静脈再伝導の非侵襲的検出を目的とした研究を実施した。心磁図検査はアブレーション治療の前後に実施され、P波の幅、amplitudeなどの指標を詳細に評価することで治療慢性期に生じる再伝導を検出できることを明らかにした。本解析手法はBrugada症候群に対しても応用可能と考えられるため追加の検証を行っていきたい。結果は、Yoshida et al. Noninvasive Detection of Pulmonary Venous Reconnections by Magnetocardiography After Catheter Ablation of Atrial Fibrillation. JACC Clin Electrophysiol. 2024 Feb;10(2):367-369. に公表された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
関連する論文2編を公表することができた。しかしながら、当初予定されていた3次元解析を可能とするプログラムの開発は予定よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
超伝導技術によるSQUIDセンサーは、液体ヘリウムを使用するための維持コストが膨大である。近年、様々なセンサー技術の開発・発展があり、小型、低コスト、シールドルーム不要の心磁計の開発が進んでいる。心磁図の最大の長所である高感度と共に、利便性・簡便性を備えた心磁計が開発されれば臨床応用を加速させることができる。今後は工学領域との協業により、機器の開発においても研究を進めて、Brudaga症候群のリスク評価を検診レベルでも実施できるような形に発展させていきたい。
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