研究課題/領域番号 |
22K08107
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
三阪 智史 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (50793080)
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研究分担者 |
安齋 文弥 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (00877087)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 心不全 / エピジェネティクス / ヒストン修飾 |
研究開始時の研究の概要 |
モノアミンの一つであるセロトニンがヒストンH3の5番目のグルタミンと共有結合して、遺伝子発現制御及び細胞の分化誘導に関わる新しいヒストン修飾であることが明らかになってきた。ヒストンセロトニン化による新規エピジェネティクスと、トランスクリプトーム、プロテオームによるオミックス情報を統合して、心不全の発症・進展における多様性を明らかにして、TGM2によるヒストンセロトニン化の分子機構を明らかにするとともに、これが新しい心不全の治療ターゲットとなるかを検討する。
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研究実績の概要 |
心疾患は、ほとんどが環境要因や遺伝的素因が複雑に影響し発症する多因子疾患である。環境因子がどのように遺伝子情報に作用するかについては、エピジェネティクスと呼ばれるDNAの配列変化によらない遺伝子発現を制御・伝達するシステムが重要な役割を果たしている。最近、モノアミンの一つであるセロトニンがヒストンH3の5番目のグルタミンと共有結合して、遺伝子発現制御及び細胞の分化誘導に関わる新しいヒストン修飾であることが明らかになってきた。 本研究の目的は、ヒストンセロトニン化の心臓における役割を解明することである。そのため、ヒストンセロトニン化に関与する組織トランスグルタミナーゼ2(TGM2)の心筋細胞特異的ノックアウトマウスを用いて心不全の病態モデルでの解析を行う。 当該年度は、心筋細胞特異的TGM2ノックアウトマウスを確立した。TGM2floxマウスとMHCプロモーター下でCreリコンビナーゼを発現するトランスジェニックマウスとを交配した。結果TGM2ノックアウトマウスはメンデルの法則での遺伝子型比率で生まれ、発達異常は認めなかった。TGM2ノックアウトマウスにおける心臓TGM2蛋白発現をウエスタンブロッティングで解析し、TGM2のノックアウトを確認した。 8週齢のマウスのベースラインで、心エコーによる心機能解析を行い、心臓を含む各臓器重量を測定した。 病態モデルとして、圧負荷心不全モデル、HFpEFモデルを作成して、TGM2ノックアウトマウスの表現型を解析している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度に予定していたノックアウトマウスの確立とベースラインでの心機能の評価を完了することができ、計画が予定通りに進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
病態モデルとして、圧負荷心不全モデル、HFpEFモデルを作成して、TGM2ノックアウトマウスの表現型を明らかにする。ヒストンセロトニン化結合DNAの網羅的解析(クロマチン免疫沈降-シークエンス)とトランスクリプトーム解析、プロテオーム解析によるオミックスの構築を行う。
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