研究課題/領域番号 |
22K08132
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
瀬尾 由広 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40375499)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 心不全 / HFpEF / 心エコー / 診断アルゴリズム |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者HFpEFは、未だ治療法が確立されていないため、その発症ならびに重症化の予防が重要であり、それには不顕性心不全ステージにおけるHFpEFの高リスク例や治療抵抗性を示す前の軽症HFpEFと言った早期HFpEFを検出できる手法の確立が必要である。本研究は前向き多施設共同研究として行い、多数例から得た臨床指標ならびに心エコー図検査結果からなるデータベースを構築し、早期HFpEFを精度良く診断可能な手法を創出する。また、早期の病態を診断するため、運動負荷心エコー図法を併用する。本研究から本邦に適した早期HFpEFの診断手法を確立し、超高齢社会でのHFpEFの発症と重症化予防に貢献する。
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研究実績の概要 |
左室駆出率保持型心不全(HFpEF)の病態診断には特定の困難が伴うため、正確な診断アルゴリズムの開発が急務とされている。そこで本研究では、包括的な心エコー図検査を活用し、早期にHFpEFを診断するための手法の確立を目指している。この目的の下、「The Multicenter STudy On a Precise algorithm for diagnosis of Heart Failure with Preserved Ejection Fraction (STOP-HFPEF)」という多施設共同研究を企画した。当研究は、名古屋市立大学を研究代表機関として、全国30施設が参加する形で進められている。 本研究では早期症例を検出するため、原則として臥位エルゴメーターを使用した運動負荷心エコー検査を行うことが特徴である。 本研究で評価する心エコー図指標のうち、従来の報告からリスクステージA,B(コントロール)群とステージC (HFpEF)群で有意差が得られる指標数は15程度が想定される。これらの指標数で重回帰ロジスティック解析の統計学的信頼性を担保するには、1指標あたり15例とすると各群225例が必要である。また、HFpEF群の半数が心房細動症例と想定されるため、洞調律と心房細動225例ずつ450例が必要である。また、運動負荷試験でのデータ取得可能率が90%程度と想定され、数%のデータロスを考慮し目標症例数は800例とした。 研究参加施設からの症例登録は、電子データキャプチャ(EDC)システムを通じて直接、各施設の研究責任者や分担者によって入力されることで、効率的なデータ収集が可能となり、名古屋市立大学へスムーズに情報提供されている。EDCシステムの開発には時間を要したが、これにより研究参加施設の負担が大幅に軽減され、研究活動の効率化が図られている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
症例登録用の電子データキャプチャ(EDC)システムの開発には時間を要したため、2024年1月より症例登録開始となった。計画より半年遅れであるが、このシステムで研究参加施設の負担が大幅に軽減され、研究活動の効率化が図られている。システム稼働後は参加施設からのデータ登録が順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
症例登録開始が計画より半年遅れているが、2024年12月までに症例登録を積極的に行うよう周知し、目標症例800例が完遂できることを目指す。症例登録数を1ヶ月ごとに参加施設へ報告し、定期なオンラインミーティングを行うなどの症例の登録を積極的に促していく。
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