研究課題/領域番号 |
22K08138
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
安西 淳 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50528164)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 心筋梗塞 / 心不全 / 炎症 / 免疫応答 / 心臓線維芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はマウスモデルにおいて、正常の心臓とMIを作製した心臓梗塞部の遺伝子発現を比較した網羅的解析を行い、梗塞部で遺伝子Xが上昇していることを見出した。 遺伝子Xはマイトジェン誘導性遺伝子で、これまで白血病、乳癌などの悪性腫瘍における役割は研究されているものの、MIを含めた心血管疾患における役割は全く知られていない。本研究では、遺伝子Xと炎症細胞とのクロストークに着目し、様々な遺伝子改変マウスを用いて、MI後組織修復の過程における遺伝子Xの役割を明らかにする。
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研究実績の概要 |
遺伝子X ノックアウト(X-KO) マウスにMI を作製し、28 日間観察すると、その生存率は野生型(WT) マウスと比較して改善傾向にあり、左室駆出率や左室拡張末期径など左心機能の指標は有意差を持って良好であった。X-KO マウスではLy6Chigh 単球の浸潤が有意に低く、炎症性サイトカインの遺伝子発現も有意に抑制されていた。Ly6Chigh 単球を梗塞部へ誘導する炎症性ケモカイン、CCL2/CCL7の遺伝子発現もX-KO マウスで有意に減少していた。 梗塞部においてどの細胞由来のX が重要かを骨髄移植(BMT)モデルで確認したところ、心臓間質細胞由来のX の重要性が示唆された。Flow cytometry 法により心臓間質細胞(CD45-)を内皮細胞、線維芽細胞、それ以外の三つに分け、X-GFP/+レポーターマウスを用いてX の発現を検討すると、内皮細胞と線維芽細胞でX の発現を認めた。一方、各細胞群をFACS でソートし、CCL2 とCCL7 の遺伝子発現を検討すると、線維芽細胞でのみ有意な発現を認めた。 心臓線維芽細胞特異的XコンディショナルKOマウスはコントロールマウスと比較して、生存率が有意に高く、左心機能の著明な改善を認めた。さらに梗塞部位に集積する炎症細胞をflow cytometry法で解析すると、心臓線維芽細胞特異的X-コンディショナルKOマウスではLy6Chigh単球(CD45+CD11b+F4/80-Ly6Chigh)の浸潤が有意に低く、qPCRで解析した梗塞部のInterleukin(IL)-1β、IL-6などの炎症性サイトカイン、CCL2/CCL7などの炎症性ケモカインの発現も顕著に抑制されており、心臓線維芽細胞特異的X-コンディショナルKOマウスにおいて、X-full KOマウスで見られた表現型が再現されたことを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
期待された成果が得られており、順調に経過していると考えられるため
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今後の研究の推進方策 |
遺伝子Xが心臓線維芽細胞でどのような役割を果たしているか、in vitroの実験も組み合わせて、検討していく。
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