研究課題/領域番号 |
22K08182
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
木内 邦彦 神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (50777612)
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研究分担者 |
原口 亮 兵庫県立大学, 情報科学研究科, 教授 (00393215)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 心房細動 / 心房線維化 / 心房炎症 / カテーテルアブレーション / 遅延造影MRI / PET/MRI / LGEMRI / PETMRI / ラジオミクス |
研究開始時の研究の概要 |
心房細動の発生・維持に①非肺静脈起源トリガー、②渦巻型興奮波(ローター)といった肺静脈以外の心房細動基質が注目されている。心房細動は炎症が関与する不整脈であるため、カテーテル治療後も心房線維化が経時的に進行し、心房細動基質が両心房に新たに発生し心房細動が再発する。本研究は、心房画像解析から構造的リモデリングの経時的変化を予測し、①両心房における、②心房細動基質の未来予測することを目標とし立案した。本研究により両心房の現在・未来の非肺静脈トリガーならびにローターを予防的に消失させることにより、永続的な洞調律維持が初めて可能となる。
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研究実績の概要 |
心房細動に対する現行の非薬物治療、カテーテルアブレーションは現時点での心房細動のトリガーや維持器質をマッピングし焼灼を追加する方法である。本研究は現時点での両心房のMRI画像をから未来の心房細動維持器質を予測できるか検討を行うことを目的としている。初年度は、心房細動に対するカテーテルアブレーションを行う予定の患者を対象に遅延造影MRIやPETMRIの撮像を行った。撮像した画像を研究協力者である株式会社PixSpace社の専用ソフトウェを用いて心房細動維持器質となりえる遅延造影部位の同定を順次行っている。次年度は、撮像ないしアブレーション1年後に再度画像撮像を行い、遅延造影部位の変化を定量評価する。我々の以前の研究から、治療ターゲットなる遅延増部位は、①遅延造影容積割合が10~50%、②エントロピーが5.7 以上である特殊な遅延増部位であることを確認している。そのような特徴を有する遅延造影部位に進展している領域があるのか、経時的な画像解析を行っていく。さらにアブレーション後に心房細動が再発した群、しなかった群でそのような遅延造影部位の進展に特徴の違いがあるのか見当をおこなっていく。最終年度は、初年度次年度で確立した未来の心房細動維持器質となる遅延造影部位も含めて治療を行う。すなわち、我々の同定した①遅延造影容積割合が10~50%、②エントロピーが5.7 以上である特殊な遅延増部位だけではなく、そこに満たないが未来の心房細動維持器質となりえる遅延造影部位も追加焼灼する。可能であれば、ランダム化試験を組むように立案し、質の高い研究成果が得られるように調整していく。 令和4年度は取得した遅延造影MRIの心房壁を抽出し、その分布と信号強度を元に網羅的なラジオミクス解析を施行した。106種の画像特徴量から心房細動の再発を関連する12種の特徴量を同定した。同画像特徴量を満たす領域の電気生理学的な特徴についても比較検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響は少なくなってきているものの、以前のような状況には程遠く、当該患者のエントリーに後れを生じている。画像解析の結果次第によっては、来年度もひきつづきエントリーを継続する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
現時点でMRI撮像できた範囲内で画像解析を行い、ターゲットとなる遅延造影部が十分あるか確認する作業を進める。また、不十分と判断した場合は、昨年度と同様に来年度もエントリー期間を延長し十分な症例数を確保する。
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