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ゲノム情報を基盤とした非肺動脈起源心房細動の病態解明と至適治療法選択への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22K08184
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関広島大学

研究代表者

中野 由紀子  広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (10397911)

研究分担者 尾崎 浩一  国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 メディカルゲノムセンター, センター長 (50373288)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード心房細動 / GWAS / 一塩基多型 / 非肺静脈起源 / 非肺動脈起源 / ゲノム情報
研究開始時の研究の概要

心房細動の起源となる心房性期外収縮の大部分は肺静脈起源であることから、拡大肺静脈隔離術というアブレーション治療が普及し治療成績も向上している。しかしながら、拡大肺静脈隔離術のみでは根治出来ない症例が少なからず存在し、肺静脈以外を起源とする非肺静脈起源心房細動が再発要因として問題視されている。本研究では、非肺静脈起源の臨床的特徴と関連遺伝子を明らかにする。非肺静脈起源心房細動の病態解明になると同時に、非肺静脈起源の心房細動をアブレーション前に予測し、至適治療法を選択することにより、アブレーション後の再発率を低下させ心房細動を根治することが可能なプロセスを構築することを目的とする。

研究実績の概要

発作性心房細動1013症例のうち、肺静脈から心房細動が誘発された症例を肺静脈起源と定義し、肺静脈以外から心房細動が誘発された症例を非肺静脈起源と定義した。非肺静脈起源を149例に肺静脈起源を864例に認めた。非肺静脈起源の起源としては上大静脈、左心房後壁、左心房前壁、心房中隔、室上陵、冠静脈洞などであった。臨床的指標としては、非肺静脈起源の症例の方が有意に若かった。GWASを用いた非肺静脈起源関連遺伝子の検出を目的として、発作性心房細動1013症例のGWASを行い、非肺静脈起源149例と肺静脈起源864例で比較を行った。MAGMA Gene-Set Analysisを行い、IL6の制御に関わるGO-term(12個の遺伝子で構成される)が有意差を示したので、心房心筋や末梢血を使用しIL-6の発現量の比較を行っていたが、臨床情報をクリーンアップし解析しなおしたところIL6の制御に関わるGO-termが消えてしまったためIL-6の解析は終了することにした。
P<1e-5で示唆的有意性を示した11個の一塩基多型(SNP)(AMICA1, APP,C1orf53, EYS, KHSRBS2, CHX9, NAV3, PPAPDCaA, SCN4B, TMPRSS4)について、インベーダー法を用いたタイピングで確認を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

GWAS解析は終了したが、TWASで非肺静脈起源に有意なSNPは検出できず、様々な解析を加えて、IL6の制御に関わるGO-termを検出できた。IL-6に着目し、発現量解析や末梢血でのIL-6濃度の測定など行っていたが、その後解析を再度やり直したところIL-6の有意差が消えてしまった。
現在、示唆的有意性を示した11個の一塩基多型(SNP)について、タイピングを施行しているところで少し当初の予定より遅れてしまっているが、期限内には結果が出せるものと思われる。

今後の研究の推進方策

非肺静脈起源と肺静脈起源で、示唆的有意性を示した11個の一塩基多型(SNP)について、インベーダー法を用いてタイピングで確認を行っている。残ってきたSNPについてはeQTLを用いた発現量との比較や、心房心筋を用いて、ジェノタイプ別の発現量の確認を行う予定である。また今回解析していない、非肺静脈起源と肺静脈起源の心房細動症例を用いて検証を行う予定である。
非肺静脈起源の中でも初回アブレーションで非肺静脈起源が判明したもの、再発時に判明したもの、上大静脈起源では遺伝子背景が異なる可能性もあるため分けての解析も行うことにした。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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