今後の研究の推進方策 |
電子顕微鏡でのミトコンドリアの数及び面積の結果で、症例を過度なFission群と正常群及び過度なFusion群の3群に分けてることができれば、さらになる解析が可能となる。 3群間で①‐③の解析を行う。 ①血中microRNA (miRNA)であるmiR-30、miR-499、miR-140(左心室及び右房からの採血により測定。ミトコンドリアダイナミクスを評価するために行う。miR-30やmiR-499はDrp1を活性化することでミトコンドリアのFissionを促進し、またmiR-140はFusionに必須なMfn1を阻害することでFissionを促進するとされている。Fission/Fusionを評価する副次項目となる) また、下記、臨床項目及び重症化の指標も3群間で検討する。 ②その他保険診療内で測定可能な採血項目(Total Bilirubin, BUN, Creatinine, Sodium, Potassium, CRP, BNP, Nt-pro-BNP, 高感度トロポニンT, HFABP)(保険診療外の採血及び採尿項目を測定する必要があった際にはSRL社(Special Reference Laboratory: SRL©, Tokyo, Japan)に依頼して行うものとする。)(これらを3群間で比較することで過剰なFission群でより多角的に、より重症心不全であることを証明する。) ③症例背景 (年齢、性別、心不全入院歴の有無、NYHA分類、併存症(高血圧症、糖尿病、脂質異常症、喫煙歴、肥満)、左室駆出率(LVEF)、収縮期血圧、脈拍、慢性腎臓病) を評価する。
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