研究課題/領域番号 |
22K08227
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
齋藤 悠 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (80447268)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 脂質メディエーター / 気道炎症 / ARDS / 炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
オメガ3系脂肪酸であるエイコサペンタエン酸(EPA)から派生する新規炎症収束性脂質メディエーター(Specialized pro-resolving lipid mediators; SPMs)のうち、Resolvin E (RvE) 群にはE1(RvE1)、E2(RvE2)、E3(RvE3)が含まれる。本研究では、RvE群の肺胞マクロファージからの炎症性サイトカインやケモカイン産生抑制を介した、マウスARDSモデルの抗炎症効果を解析する。さらに肺胞マクロファージ内のシグナル伝達機構や受容体を解明することで、有効な薬物療法がなく、致死率が高いARDSの新規予防薬、治療薬の創薬研究に挑戦する。
|
研究実績の概要 |
オメガ3系脂肪酸であるエイコサペンタエン酸(EPA)から派生する新規炎症収束性脂質メディエーター(Specialized pro-resolving lipid mediators; SPMs)のうち、Resolvin E (RvE) 群にはE1(RvE1)、E2(RvE2)、E3(RvE3)が含まれ、代表者らは 予備実験から新たにRvE3がLPS刺激によるマクロファージの炎症性サイトカインである腫瘍壊死因子α(TNF-α)産生を抑制することを見出した。RvE3はTNF-αの過剰産生が病態に深く関与する急性呼吸窮迫症候群(acuterespiratory distress syndrome: ARDS )にも効果を発揮することが予想される。そこで本研究では、RvE群の肺胞マクロファージからの炎症性サイトカインやケモカイン産生抑制を介した、マウスARDSモデルの抗炎症効果を解析する。さらに肺胞マクロファージ内のシグナル伝達機構や受容体を解明することで、有効な薬物療法がなく、致死率が高いARDSの新規予防薬、治療薬の創薬研究に挑戦する。 創薬の対象となるには、生体内での安定性、構造的安定性が重要になってくるが、RvE3は構造内に二重結合を多く含むため、不安定であるため、創薬やバイオツールとしての利用は困難である。そこで、より構造的に安定性を得られる RvE3誘導体を作成した。RvE3誘導体は野生型RvE3と同様に抗炎症性効果を得ると同時に、代謝安定性試験では誘導体は、RvE3よりも代謝的に安定していることがわかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ARDSモデルの解析に遅れが出ている。組織学的解析が特に遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
in vivo実験の組織学的解析を進めていく。特に、炎症の程度について、定量的方法を用いて検討することを進めていく。 in vitro実験では細胞株を用いた解析は進められているが、マウス由来の細胞を用いた解析に遅れが出ている。炎症性サイトカイン産生にResolvinがどのように関与しているかを解析するために、マウス骨髄細胞を用いた細胞実験系の確立を目指す。
|