研究課題/領域番号 |
22K08235
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
堀田 信之 横浜市立大学, 附属病院, 講師 (50616448)
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研究分担者 |
峯岸 慎太郎 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (80458398)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 人工知能 / 慢性閉塞性肺疾患 / 心電図 |
研究開始時の研究の概要 |
換気障害を呈する疾患の診断は呼吸機能検査にもとづく。しかし、専用機器の設置や指導する医療者立ち合いの必要性などの問題から検査が普及せず、多くの呼吸器疾患患者が未診断となっている。これに対し応募者は、旧来言及されていた肺疾患と心電図との関係性について、多施設共同研究にて診療に生かせるエビデンスの検証を行う。
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研究実績の概要 |
換気障害を呈する疾患の診断は呼吸機能検査にもとづく。しかし、専用機器の設置や指導する医療者立ち合いの必要性などの問題から検査が普及せず、多くの呼吸器疾患患者が未診断となっている。これに対し私たちは、旧来言及されていた肺疾患と心電図との関係性について、多施設共同研究にて診療に生かせるエビデンスの検証を行う。具体的には、5万人の患者の心電図データと呼吸機能データを人工知能で解析して、心電図による換気障害判定アルゴリズムを構築する。これを5万人のテストデータで検証後、心電図計併設自動解析ソフトに実装する。また、マウスモデルを用いて、心電図所見と病理所見の対比から、換気障害に伴う心電図変化の生理学的原因を解明する。心電図で簡便に換気障害疑いを検知できれば、早期診断・介入が可能となる。また、生理学的裏付けは検査のエビデンスレベルを向上させる。 本研究の目的は、心電図による呼吸機能障害判定アルゴリズムの構築と、それを心電図計併設自動解析ソフトへ実装し、「閉塞性/拘束性換気障害疑い」のコメントを出力することである。肺性心患者と正常者、あるいは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者と正常者の心電図を比較する研究は、複数報告されている。しかし、心電図を換気障害の診断に用いる、という視点の研究は行われていない。 現在約2万例のデータを抽出し、解析試行中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
横浜市立大学附属病院(以下「附属病院」)、にて2010年~2021年に、心電図と呼吸機能検査を3月以内の間隔で行った全ての成人患者のデータ各2万件を抽出 した。診療科を問わずに解析対象とするため、各種呼吸器疾患を持つ呼吸器内科の患者、各種心疾患を持つ循環器内科の患者、心肺機能に目立った異常がないが 手術前のルーチンとして心電図と呼吸機能検査を行った患者など多彩な患者が解析対象となり、リアルワールドを反映した解析対象が得られた。 電子カルテと連動する生理機能検査データ格納スペースより該当患者の心電図データ、呼吸機能データを抽出した。
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今後の研究の推進方策 |
電子カルテと連動する生理機能検査データ格納スペースより該当患者の心電図データ、呼吸機能データを抽出した。心電図データは自動解析装置(型番ECG1550、日本光電)により算出された各誘導各波の電位・持続時間・軸角度を用いる。 深層学習を用いた機械学習は、Python言語にて動作するKerasライブラリーを用いて行う。附属病院のデータをdevelopment setとvalidation set1万件に分割 し、深層学習の層やノードの数、過学習防止の諸設定などのハイパーパラメータを調整する。さらにtest setに用い、アルゴリズムの性能を最終的に評価する。 心電図計への実装は医薬品医療機器等法の制限があるが、心電図計併設自動解析ソフトは同法の管轄外であり、開発したアルゴリズムを自動解析ソフトに実装 する予定である。
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