研究課題/領域番号 |
22K08265
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
田中 彩絵 獨協医科大学, 医学部, 助教 (30743067)
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研究分担者 |
有馬 雅史 獨協医科大学, 医学部, 教授 (00202763)
倉沢 和宏 獨協医科大学, 医学部, 教授 (30282479)
大和田 高義 獨協医科大学, 医学部, 講師 (30456016)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 間質性肺炎 / 気道上皮細胞 / 気道上皮 |
研究開始時の研究の概要 |
間質性肺炎(ILD)の中で特に肺炎線維症(IPF)の急性増悪による急速進行性(RP)-ILDや膠原病およびCOVID-19で発症するRP-ILDは劇症型で予後不良である.各RP-ILDについて特異的な病態が示唆されるが,発症機序は十分に明らかでない.本研究は様々な原因で発症するRP-ILDに共通する病理メカニズムとして推定される肺胞・気道上皮細胞―免疫系ネットワークについて呼吸器系上皮細胞の2本鎖RNA編集酵素ADAR1の役割に注目し,肺気道上皮細胞におけるADAR1の機能解析により劇症型PR-ILDの病態制御機構の解明と新規治療法の開発を目指す基盤的研究を行う.
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研究実績の概要 |
原因不明の特発性間質性肺炎や膠原病に伴う間質性肺炎(ILD)の中で肺炎線維症(IPF)は有効な根治療法がなく,特にIPFの急性増悪による急速進行性(RP)-ILDは予後不良である.しかし,その発症機序は十分に明らかでない.研究代表者は様々な原因で発症するRP-ILDに共通する病理メカニズムとして推定される肺胞・気道上皮細胞―免疫系ネットワークに注目している.本研究は呼吸器系上皮細胞(Club細胞)内2本鎖RNA編集酵素ADAR1の機能異常が劇症型RP-ILDの病態形成にどのように作用し,どのような影響を及ぼしているのかということを当該分野で解明されるべき重要な学術的意義として問う.2022年度は野生型マウスおよびClub細胞特異的にADAR1を欠損させたCC10-Adar1-cKOマウスを用いてブレオマイシン投与による間質肺炎モデルを作製し解析した.解析結果は以下の通りである.(1)組織学的解析;Adar1-cKOマウスはWTマウスと比較して肺組織において線維化の増強を認めた. また気道周囲に著しい細胞浸潤を認めた(2)肺内細胞解析:マウスの肺を酵素処理後に組織内細胞集団を純化抽出し,フローサイトメトリー法で解析したところ, WTマウスと比較してcKOマウスではマクロファージの増加を認め, 特に単球由来肺胞マクロファージと好酸球および好中球の増加を認めた.以上より気道上皮細胞内ADAR1の欠損はブレオマイシンによる肺線維症の増加を誘導することを見出した.ILDの発症には気道上皮細胞が関与し,その機能に対してADAR1は抑制的機能により制御すると考えられた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
遺伝子改変マウスの産出が予想より少なかったため,解析に使用するマウスの確保が困難であった.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度はILDの基盤的分子病態メカニズムの探索的解明を目的として各マウスのILDモデルの肺より気道上皮細胞を純化抽出し,RNAシークエンス法で解析し,細胞特異的な発現変動遺伝子のプロファイル解析とパスウエイ解析および遺伝子・細胞レベルでクラスタリング解析を行う.以上の解析データの統合的な多変量解析により,気道上皮細胞のADAR1が直接・間接的に産生調節するmicroRNAやmRNAを探索し,間質性肺炎の難治化・劇症化関連遺伝子の発現の特徴を明らかにして気道上皮細胞やADAR1の病理的意義を推定する.
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