研究課題/領域番号 |
22K08267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中鉢 正太郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90464867)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 肺癌 / 喫煙 / 肺気腫 / 脂質代謝産物 / 脂質メディエーター / マウス |
研究開始時の研究の概要 |
慢性閉塞性肺疾患 (COPD) はタバコが原因となり起こる肺の病気であり、患者さんが亡くなる原因として同じタバコが原因となる病気の肺がんの頻度が高く、肺がんの予防薬の確立が望まれているが現在有効性が証明されている薬剤はない。 本研究では脂質メディエーターという、物質に注目して動物実験モデル、ヒトの検体などから肺がんの予防薬の標的となりうるかを検討する。
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研究実績の概要 |
本研究では、下記の2点を目的とする。 ①喫煙誘導肺癌の発症における脂質メディエーターの役割を解明すること ②肺癌発症の新規予防薬を探索すること、本研究は申請者らが世界で初めて確立した喫煙誘導肺気腫・肺癌マウスモデルと、リピドミクス解析の手法を組み合わせて、喫煙誘導肺癌発症の分子学的機序の詳細な検討ができるという点で独自性がある。本研究の成果により、喫煙誘導肺癌の発症予防を通じたCOPD患者や喫煙者の予後改善に貢献できる可能性がある。本年度は喫煙誘導肺癌モデルマウスにおけるリピドミクス解析による標的因子の検索を中心に検討を行った;5か月の間歇喫煙曝露による喫煙誘導肺癌モデルマウスの肺検体、脂質メディエーター代謝に関わる薬剤であるセレコキシブの投与を行った肺検体を作成した。5か月の間歇喫煙曝露による肺内炎症や、肺癌の発症をセレコキシブの投与は抑制しただけでなくリピドミクス解析において喫煙曝露により亢進したCOX系の抑制などを確認することができた。昨年度はより短期の肺検体においても検討結果の頑健性を確認した。本検討により複数の脂質代謝産物が肺気腫に合併する肺癌の病態に関与することが示唆された。現在細胞実験でのCOX経路の代謝物のスクリーニングを行っている。具体的には肺腺腫cell lineを用いMTT assay、colony forming assayなどを用い候補因子の選定を現在進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
肺気腫に伴う肺癌発症の候補経路の絞り込みが行え、検討が進められ始めているため
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今後の研究の推進方策 |
リピドミクス解析により明らかにした候補因子を細胞実験で絞り込むこと、癌化への機能を明らかにしていく。
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