研究課題/領域番号 |
22K08268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
宿谷 威仁 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90529174)
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研究分担者 |
鈴木 一廣 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20338370)
林 大久生 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70569128)
高橋 和久 順天堂大学, 医学部, 教授 (80245711)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 肺癌 / 機械学習 / 予測 / 免疫チェックポイント阻害薬 / 効果予測 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫チェックポイント阻害薬は、免疫細胞と腫瘍細胞の相互作用に介入し、免疫細胞を活性化させ腫瘍細胞を抑制する薬剤であり、近年、様々な種類のがんで用いられるようになっている。PDL1の免疫染色は非小細胞肺癌で、効果予測マーカーとして知られているが、絶対的な効果予測バイオマーカーとは言えない。また、これまでの報告をふまえると、様々な因子がその効果に関わっていると考えられる。また、間質性肺障害など時に致死的となる免疫関連有害事象が生じることが知られているが、それらを正確に予測するマーカーはない。本研究では、既存のマーカーを組み合わせ、正確に治療効果や副作用を予測しうる機械学習モデルの作成を目指す。
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研究実績の概要 |
進行・再発非小細胞肺癌 (NSCLC)において、分子標的薬および免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の登場は、進行・再発NSCLCに対する治療にパラダイムシフトを起こした。分子標的治療薬はドライバー遺伝子変異の有無で、また、ICIはPD-L1免疫染色(発現)でその効果をある程度予測できるが、より正確な治療効果予測モデルの確立は重要な課題である。 本研究では、既存のバイオマーカーを含む臨床情報及び治療情報、画像データを入力して効果量を推定する機械学習モデルを構築・訓練する。すなわち、既存のバイオマーカーとCT画像、PET-CT画像を組み合わせることにより、それぞれの治療方法の奏効する可能性を計測し、その中から、最適な治療方法を選ぶようなモデルの作成を目指す。 研究実施計画書を作成し、当院の倫理委員会で承認を受けた。この計画書に基づき、画像および患者背景のデータを電子カルテから抽出している。このうち、一部のデータを研究分担者、研究協力者とともに解析を進めている。 まずは、本モデルのプロトタイプとして、ドライバー変異の一つであるEGFR変異検査を予測するモデルの作成を試みた。その結果、NSCLCの治療アルゴリズムを支援するためにDeep Learningを利用できる可能性が十分にあることが示唆された。 本研究を進め、進行・再発NSCLC患者の治療選択において、臨床情報と、CT画像、PET-CT画像を統合し、症例の特徴に応じた最適な治療選択が可能となることが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染症の流行に伴い、一時的に、当施設や共同研究施設が使用不可となり、研究に遅延が生じた。コロナ感染症への対応の変化に伴い、本研究が順調に進捗することが期待される。
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今後の研究の推進方策 |
上記「研究実績の概要」に記載したとおり、現在、データの収集と一部のデータ解析を進めている。 プロトタイプで、本Deep Learningモデルの有用性が示唆されたため、今後、さらにデータを収集し、解析を進めることで、実臨床につながる研究へと発展させたい。
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