研究課題/領域番号 |
22K08315
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
今西 康雄 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (50326253)
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研究分担者 |
山形 雅代 大阪大谷大学, 薬学部, 講師 (50454583)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | メガリン / 副甲状腺 |
研究開始時の研究の概要 |
副甲状腺メガリンによる25OHDのPTH分泌調節機構を明らかにし、副甲状腺メガリンを介した新規SHPT、PHPT治療法の開発を目指すために以下の研究を行う。 ① 副甲状腺メガリンを介したPTH分泌調節機構の解明 ② SHPTおよびPHPTにおける副甲状腺メガリン発現状態の検討 ③ 副甲状腺メガリンの発現調節機構の解明
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研究実績の概要 |
従来は、尿細管細胞で活性化された1,25水酸化ビタミンDのみが副甲状腺細胞内のビタミンD受容体に結合し、副甲状腺ホルモン分泌を抑制すると考えられていた。しかし近位尿細管のみならず副甲状腺においても、メガリンとビタミンD1位水酸化酵素の発現が報告されている。以上より、副甲状腺メガリンが25水酸化ビタミンDを副甲状腺細胞内へ取込み、ビタミンD1位水酸化酵素により活性化された1,25水酸化ビタミンDが副甲状腺ホルモン分泌を抑制する機構が想定される。本研究により、副甲状腺メガリンによる25水酸化ビタミンDの副甲状腺ホルモン分泌調節機構を明らかにし、副甲状腺メガリンを介した新規SHPT、PHPT治療法の開発を目指す。 まずは、ヒト原発性副甲状腺機能亢進症および2次性副甲状腺機能亢進症における副甲状腺腫瘍のメガリン発現低下について確認した。副甲状腺メガリン発現と他の副甲状腺ホルモン分泌に関与する受容体(ビタミンD受容体, カルシウム感知受容体, Klotho)の発現との関連を検討した。さらに原発性副甲状腺機能亢進症マウス(PCマウス)および2次性副甲状腺機能亢進症ラット(5/6腎摘ラット)を用い、副甲状腺機能亢進症の進展過程における副甲状腺メガリン発現の変化を観察中したところ、メガリンの発現はコントロールマウスと比較して低下していた。 また、原発性副甲状腺機能亢進症および2次性副甲状腺機能亢進症患者より取得したヒト副甲状腺細胞初代培養細胞を用い、メガリンの副甲状腺細胞内における生理的・病理的な役割を検討したところ、メガリンが25OHDを副甲状腺細胞内に取り込むのに重要であること、また、メガリンによち取り込まれた25OHDが1,25(OH)2Dへ変換されることにより、PTH遺伝子の発現が抑制されることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
追加の副甲状腺初代培養細胞実験がうまくいけば、研究が完成すると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
25水酸化ビタミンDのメガリンを介した副甲状腺細胞内への取込みと、取込まれた25水酸化ビタミンDが副甲状腺細胞内でに1,25水酸化ビタミンDへと活性化し、副甲状腺ホルモン分泌を抑制することを、副甲状腺初代培養を用いて解明した。今後、副甲状腺メガリンの発現が、細胞外カルシウムや活性型ビタミンD等により調整されるかを、副甲状腺初代培養細胞実験により検討する。
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