研究課題/領域番号 |
22K08341
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
小島 亜希 東京医科大学, 医学部, 助教 (70937888)
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研究分担者 |
山田 宗治 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10625164)
尾田 高志 東京医科大学, 医学部, 教授 (90531187)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 感染関連腎炎 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、感染症を契機に発症する糸球体腎炎の疫学に大きな変化があり、合併症を伴う高齢者の糸球体腎炎が増加している。必ずしも予後良好ではないこともあり注目されているが、国際的な診断基準は存在せず、正確な診断がされないまま不幸な転帰をたどる症例もしばしば感染の持続を伴う高齢者のIRGNに腎生検を行うことは非常にリスクを伴うものであり、非侵襲的な診断法の確立が重要な課題である。 本研究の目的はIRGNの診断に役立つと思われるマーカーの、血清中での発現を検討することにより、IRGNの非侵襲的な診断に有用なBiomarkerを特定し、その測定系を確立することにある。
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研究実績の概要 |
感染関連腎炎(IRGN)の診断は時に難しく、これは高齢者の不顕性感染症がしばしば把握困難であることに起因する。また高齢のIRGN例は予後不良である。正確な診断がされない高齢IRGN例は、持続する尿所見異常、腎機能障害を理由に免疫抑制療法を施行され、結果として感染が増悪し不幸な転帰をたどる症例報告も散見される。これらのことからIRGNの正確な診断に役立つ感度・特異度の高いBiomarkerを特定し、その検査法を確立することを目的として研究を開始した。まず研究の遂行に先立ち、研究内容を所属施設の医学倫理審査委員会に申請し承認を得ようと準備を進めたが、この承認申請に手間取り、未だ承認を取得できていない。そこで、臨床サンプルの解析は進められず、評価系の確立の準備を以下の如く進めている。 ① IRGNの発症への関与の知られているNAPlrに関して、NAPlrペプチドを用いた評価系の確立に向け、まずNAPlrペプチドを生化学試薬会社に依頼して作成。作成した3種類のペプチドをウサギに免疫し、3種類のウサギ抗NAPlrペプチド抗体を作成。これらの試薬を用いたELISAの系が定量性の面でしっかり機能することを確認した。② 補体副経路の構成成分に対する自己抗体の評価系としてヒトFactor Bとそれに対する抗体をQuidel社から購入する。これらをプレート内で反応させてELISAの系が定量面でしっかり機能することを確認した。今後、まずは倫理審査の承認を取得した上で、臨床のサンプルを用いた検討に進む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究は試料の集積のため多施設共同で実施する予定であるが、コロナの流行なども影響し、なかなか他施設との連携に手間取り、研究の前提である倫理審査の取得ができていない状況である。至急、他施設と相談、書類を準備し、承認取得を目指す。
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今後の研究の推進方策 |
進捗状況に記載の如く、まずは倫理審査承認を取得する。その上で臨床的有用性の評価についてIRGN患者、および対照としてのC3腎症患者と健常人(移植ドナー)の血清を解析・比較することにより、これらELISA系のIRGN診断における有用性を評価する。これらの診断への有用性の比較に際してはROCカーブを作成して各ELISAのIRGN診断における感度・特異度を決定する。
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