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急性血液浄化療法用 抗血栓性ポリマーPAN-MPCの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K08343
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53040:腎臓内科学関連
研究機関帝京科学大学

研究代表者

堀 和芳  帝京科学大学, 生命環境学部, 教授 (60850302)

研究分担者 石田 等  帝京科学大学, 生命環境学部, 教授 (10570898)
山田 秀俊  帝京科学大学, 生命環境学部, 准教授 (70511955)
内田 恭敬  帝京科学大学, 生命環境学部, 教授 (80134823)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード急性血液浄化膜 / MPCポリマ / 抗血栓性 / サイトカイン除去 / 抗血栓性ポリマー / 持続的血液濾過透析
研究開始時の研究の概要

敗血症の治療における血液浄化法で用いられる人工腎臓膜に対し、抗凝固、抗タンパク性能を高めるために新たに開発したAN-MPCポリマを既存のPAN膜にコーティングし、適正なコーティングが行われているか表面観察を行う。またコーティングにより人工腎臓膜のサイトカイン除去機能が維持されているかウシ血漿および新鮮血による循環にてサイトカインクリアランスと凝固系マーカーの測定を行う。研究結果により希釈濃度、膜厚などの被覆方法を再評価して、将来の臨床応用への可能性を検討する。

研究実績の概要

敗血症治療に用いる急性血液浄化膜に対する抗血栓性ポリマAN-MPCの開発と機能評価を行っているが令和5年度は以下の実験を行った
1.AN-MPCモノマの効率の良い生成方法の確立
令和4年度にMPCのモル分率を低くしたポリマの生成を外部研究所と共同で行ったが、重合ポリマが必要量回収できなかった。そこでメーカーの異なるMPCモノマと重合方法の工夫により既に結果が出ている3:7のモル分率の効率の良い生成方法を模索した。具体的には以下のことが確認された1)重合阻害に対して陽圧アルゴン置換から陰圧窒素ドライアイス冷却法に変更し効果が認められた。2)重合はMPC、エタノール、重合開始剤の一斉攪拌法から、少量溶解攪拌法により、残存モノマ濃度とラジカル反応濃度比が変化して目的の分子量より小さくなりやすいことを回避できることが解った。重合の確認はFT-IRで分析した。
2.上記生成ポリマの抗血栓性発現の機能評価
1によって生成されたポリマーを人工腎臓膜にコーティングして、24時間のウサギ全血の血液循環を行い以下の項目を外部大学病院と共同にて評価した。1)抗血栓性の評価として吸光度法によるヘモグロビン定量を行い血球付着物が少ないことが確認された2)タンパク付着量の評価としてSDS PAGEによる評価を行ったが、コーティング膜、ノンコーティング膜どちらからも付着タンパクが検出されなかったため、サンプルを濃縮させる工夫が必要であることが解った。3)他の人工腎臓膜(PEPA、PES)にポリマをコーティングし、ウサギ全血の血液循環を行い、ヘモグロビン定量を行ったが結合が不十分であり、効果発現が認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在までの問題点として以下の問題があった1)人工腎臓膜全体にコーティングするためのポリマの大量生成の技術が確立していなかったため、サイトカイン除去効率に対し着手できていない2)機器購入価格の高騰により表面観察の確認が遅延。1)に対しては外部研究所との協力により安定した手技が確立できたため令和6年度にサイトカイン除去効率の検証を行う2)に対しては購入不可能な原子間力顕微鏡に変わり、大学所有のDEXA X線分析装置やデジタル顕微鏡、外部研究機関のFT-IR顕微鏡を借りることにより代替が可能か検証する。

今後の研究の推進方策

令和6年度は研究計画最終年度となるため研究の成果は論文、学会にて報告する。
追加検証研究は大量に生成したAN-MPCポリマを、従来までの人工腎臓膜断片へのコーティングから臨床にて使用する製品化された人工腎臓膜へコーティングする。臨床と可能な限り同等の条件にてウサギ全血の24時間灌流を行い、ヘモグロビン定量、SDS-PAGEによるタンパク付着量、サイトカイン除去能力を検証する。また灌流後の人工腎臓膜の表面観察に関しては前項で述べた手法により検証を行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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