研究課題/領域番号 |
22K08368
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
|
研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
美馬 晶 大阪医科薬科大学, 医学部, 特別職務担当教員(教授) (00432401)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 糖尿病性腎臓病 / ミトコンドリア / ピルビン酸キナーゼM2 / ポドサイト / IRS1 / 慢性腎臓病 |
研究開始時の研究の概要 |
DKDの進展・増悪を抑制するためにはポドサイト障害を早期に食い止めることが重要である。本研究ではIRS1シグナルを用い、ポドサイト内PKM2活性化とミトコンドリア生合成を誘導し、さらに糸球体内皮細胞内IRS1シグナルも賦活化することで、NOを介したミトコンドリアのquality保持も合わせることでポドサイトアポトーシス抑制を介したDKD新規治療法の確立を目指すが、蛋白尿のバリアとして働くポドサイトと糸球体内皮細胞の両者におけるIRS1シグナルを賦活化することでポドサイト内ミトコンドリアの量・質の改善を試みる点でこれまでに例を見ない研究である。
|
研究実績の概要 |
糖尿病性腎臓病(DKD)は患者数が増加しているにもかかわらず未だにアンメットメディカルニーズの高い疾患である。これまでに我々のグループは糖尿病状態において糸球体構成細胞である糸球体内皮細胞とポドサイトにおけるインスリン受容体基質(insulin receptor substrate1; IRS1)シグナル異常がDKD進展に重要であることを示している。本研究ではDKDにおけるポドサイト内ミトコンドリア機能障害の解明とインスリン/IRS1シグナルによるマイトファジーへの影響を検討する。 培養ポドサイトにおいてミトコンドリア機能を反映するPGC1aをqPCRにより検討した。ポドサイトをhigh glucose(25mM)で培養するとlow glucose(5.5mM)培養時に比して、PGC1aの発現は33+/-6%減少した。さらに、マイトファジーに関連するPINK1が34+/-20%減少していたことから高血糖によりポドサイト内ミトコンドリア機能障害が生じていると考えられる。次に、ポドサイトをインスリン(10mU/g)で刺激するとPGC1aは132%回復した。PINK1についてはインスリン刺激による変化は認められなかったが、PINK1同様にマイトファジー関連マーカーであるParkinはインスリン刺激により4.5+/-0.7倍増加した。以上のことから高血糖状態はポドサイト内におけるマイトファジーを抑制することでミトコンドリア障害を生じるが、インスリンシグナルはマイトファジーを回復させることでミトコンドリア機能を回復させることが示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Cre-loxPポドサイト特異的IRS1ノックアウトマウス(podIRS1KO)における腎機能、腎組織の検討が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度はin vivoに関する研究を中心に行う予定である。
|