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腫瘍微小環境におけるRap2の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K08386
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53050:皮膚科学関連
研究機関琉球大学

研究代表者

武居 公子  琉球大学, 病院, 助教 (90325861)

研究分担者 海川 正人  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00325838)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード有棘細胞癌 / 腫瘍微小環境 / Rap2
研究開始時の研究の概要

腫瘍微小環境において、浸潤したマクロファージの一部は腫瘍関連マクロファージ(TAM)と呼ば れ、腫瘍の進行を促進する。有棘細胞癌検体のTAMでは癌遺伝子産物Rasの類縁体Rap2が発現しており、マウス骨髄単球をmacrophage colony-stimulating factor処理するとRap2発現が亢進した。本研究では、Rap2ノックアウト(KO)マウスを用いて、KOマウス由来マクロファージの遺伝子発現解析と細胞生物学的解析、KOマウスを用いた腫瘍形成実験を行う。TAMの腫瘍促進作用におけるRap2の機能解析を通して、Rap2が関与するシグナル経路を標的とした治療法の開発可能性を探る。

研究実績の概要

マウス有棘細胞癌モデル細胞株(低転移細胞株、親株)および親株からin vivo selectionで樹立された高転移細胞株(娘株)の遺伝子発現をDNAチップで比較し、転移に関係すると思われる幾つかの候補分子を得た。そのうち、シグナル伝達分子であるRap2に注目し更に解析を進めたところ、有棘細胞癌臨床検体での免疫染色で浸潤する単球に発現陽性を示した。腫瘍に浸潤する単球系細胞は腫瘍関連マクロファージ(tumor-associated macrophage TAM)として腫瘍免疫や腫瘍の微小環境形成に重要な役割を果たしていると考えられている。Rap2は癌遺伝子産物Rasの類縁体であるが、悪性腫瘍における機能の詳細は不明であり、A、B、Cの3つのアイソフォームを持つ。定量RT-PCRの結果、マウス骨髄由来単球をM-CSF (macrophage colony stimulating factor) 刺激で分化したマクロファージで発現増強するのはRap2Bであることがわかった。この時、類縁体であるRas、Rap1の発現に差は見られなかったので、M-CSFによるRap2の発現増加はRap2に特有のシグナル伝達であるといえる。そこで、Rap2Bノックアウト (KO) マウスと野生型同胞 (WT) で皮下に接種した腫瘍の増大速度を計測した。KOマウス10匹、WTマウス11匹で検討したが、有意差は出なかった。これはRap2B以外にも腫瘍増大に関わる分子が多数存在するためと考えている。Rap2B KOマウスとWTマウスの骨髄由来単球をマクロファージに誘導し、transwell assayでの浸潤能の比較解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

M-CSF刺激による発現増加がRap2特有のシグナル伝達であることを見出した。マウスへの腫瘍接種実験で有意差が出なかったが、in vitroでの実験に切り替え、解析を進めている。

今後の研究の推進方策

候補分子の腫瘍免疫における働きをin vitroおよびin vivoの両方で解析する。増大速度に有意差は見出せなかったが、腫瘍へのTAMの浸潤数については未解析である。そこで、誘導したマクロファージの遊走能や浸潤能・増殖を、また、接種した腫瘍からTAMを抽出し、その数や機能をWTとKOで比較する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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