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メラノーマにおける複数の変異遺伝子を候補とした個別化リキッドバイオプシー法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22K08388
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53050:皮膚科学関連
研究機関札幌医科大学

研究代表者

宇原 久  札幌医科大学, 医学部, 教授 (40201355)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワード悪性黒色腫 / リキッドバイオプシー / デジタルPCR / 個別化医療 / ctDNA / メラノーマ / 遺伝子パネル
研究開始時の研究の概要

1)2020年に我々が開発したメラノーマに特化した遺伝子パネルによって腫瘍組織から同定された複数の遺伝子変異から候補遺伝子を選択し、患者から定期的に採取された末梢血(血漿)からデジタルPCRを用いて、腫瘍由来変異遺伝子群についてモニターし、単独の遺伝子を用いた場合と感度を比較する。
2)アジュバント療法中の患者について、腫瘍組織の遺伝子パネル情報を元に、複数の遺伝子を検査対象としたときに、末梢血腫瘍由来変異遺伝子のモニターが定期的な画像検査による再発の発見に勝るか検証する。

研究実績の概要

メラノーマ患者について原発巣と一部の症例については転移リンパ節における当施設で開発したメラノーマに特化した遺伝子パネルを用いて変異のある遺伝子群を複数検出した。また、一部の症例については保険収載されているパネル検査の結果を利用した。これらの結果に基づき、各患者に特化した変異遺伝子を複数検出するためのプライマーを作成した。患者から経時的に採取して保存している血漿からデジタルPCRを用いて、設定した変異遺伝子の検出を試みた。4症例において、病勢と相関してdriver変異のみならず非driver変異も検出できた。興味あることに当施設で作成したパネル検査で同定した遺伝子群は病勢の悪化によって増加したが、保険収載されているパネル検査で同定された遺伝子が病勢悪化時も増加しない症例があった。その後の検討でこの症例において保険収載されているパネル検査で同定された変異遺伝子はgerm lineに存在することが判明した。患者毎に特化した複数の変異遺伝子を末梢血から経時的に検出する手技(リキッドバイオプシー)は単独のdriver遺伝子のみを追う検査よりも感度が優れている可能性が示された。さらにこの方法は画像検査を補填する病勢の把握に有効であるだけではなく、実際に増加してくる遺伝子群を確認することで分子標的薬の選択にも有効である可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

メラノーマ患者について原発巣と一部の症例については転移リンパ節における当施設で開発したメラノーマに特化した遺伝子パネルを用いて変異のある遺伝子群を複数検出した。また、一部の症例については保険収載されているパネル検査の結果を利用した。これらの結果に基づき、各患者に特化した変異遺伝子を複数検出するためのプライマーを作成した。患者から経時的に採取して保存している血漿からデジタルPCRを用いて、設定した変異遺伝子の検出を試みた。4症例において、病勢と相関してdriver変異のみならず非driver変異も検出できた。興味あることに当施設で作成したパネル検査で同定した遺伝子群は病勢の悪化によって増加したが、保険収載されているパネル検査で同定された遺伝子が病勢悪化時も増加しない症例があった。その後の検討でこの症例において保険収載されているパネル検査で同定された変異遺伝子はgerm lineに存在することが判明した。患者毎に特化した複数の変異遺伝子を末梢血から経時的に検出する手技(リキッドバイオプシー)は単独のdriver遺伝子のみを追う検査よりも感度が優れている可能性が示された。さらにこの方法は画像検査を補填する病勢の把握に有効であるだけではなく、実際に増加してくる遺伝子群を確認することで分子標的薬の選択にも有効である可能性が示された。現在症例を増やして実用化に向けて検出方法の安定性を確立する予定である。

今後の研究の推進方策

メラノーマ患者について原発巣と一部の症例については転移リンパ節における当施設で開発したメラノーマに特化した遺伝子パネルを用いて変異のある遺伝子群を複数検出した。また、一部の症例については保険収載されているパネル検査の結果を利用した。これらの結果に基づき、各患者に特化した変異遺伝子を複数検出するためのプライマーを作成した。患者から経時的に採取して保存している血漿からデジタルPCRを用いて、設定した変異遺伝子の検出を試みた。4症例において、病勢と相関してdriver変異のみならず非driver変異も検出できた。興味あることに当施設で作成したパネル検査で同定した遺伝子群は病勢の悪化によって増加したが、保険収載されているパネル検査で同定された遺伝子が病勢悪化時も増加しない症例があった。その後の検討でこの症例において保険収載されているパネル検査で同定された変異遺伝子はgerm lineに存在することが判明した。患者毎に特化した複数の変異遺伝子を末梢血から経時的に検出する手技(リキッドバイオプシー)は単独のdriver遺伝子のみを追う検査よりも感度が優れている可能性が示された。さらにこの方法は画像検査を補填する病勢の把握に有効であるだけではなく、実際に増加してくる遺伝子群を確認することで分子標的薬の選択にも有効である可能性が示された。現在症例を増やして実用化に向けて検出方法の安定性を確立する予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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