研究課題/領域番号 |
22K08389
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
山本 俊幸 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (30242192)
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研究分担者 |
石川 真郷 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (20839344)
伊藤 崇 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (80870112)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 好中球性皮膚症 / 壊疽性膿皮症 / NETs / Sweet症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
壊疽性膿皮症は好中球が活性化する疾患であり、様々な皮膚症状を呈する。しかし、稀な疾患であるため、その病態に関する検討は極めて少ない。本研究では、壊疽性膿皮症の皮膚病変形成の病態を、自然免疫、獲得免疫の観点から再評価し、その病態形成における好中球の役割を明らかにする。活性化好中球の動態におけるNETsの関与や、同じ好中球性皮膚症であるSweet病や化膿性汗腺炎との比較、遺伝子変異など、壊疽性膿皮症に対し包括的に検討を行う。 また、これまで壊疽性膿皮症のモデルマウスはなく、病態解析や治療薬の評価、新規治療の開発が遅れている本研究の目的の一つは、適切なマウスモデルを開発することである。
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研究実績の概要 |
当科においてこれまでに経験した壊疽性膿皮症の中から、潰瘍型(n=11)、水疱型(n=3)、膿疱型(n=2)、増殖型(n=4)の生検組織を用いて局所でのNETs発現を検討した。その結果、潰瘍型では真皮上層~深層にかけて、水疱型では表皮内に、膿疱型では表皮内膿瘍の近傍に、増殖型では主に真皮上層にNETs (neutrophil extracellular traps)陽性細胞がみられた。活性化好中球から産生されるNETsの分布は壊疽性膿皮症のタイプによって差が見られたが、いずれの病態においても重要な役割を果たしていることが示唆された (Ishikawa M, Yamamoto T. Exp Dermatol2023; 31(11): 2029-2033) また、壊疽性膿皮症の類縁疾患であるPyodermatitis pyostomatitis vegetansについても同様の検討を行い、IL-36の発現に加えNETs, EETs (eosinophil extracellular traps)の局在がみられ、本疾患においては活性化好中球と好酸球の関与が示唆された(Yamamoto T. Exp Dermatol 2024; 33(1): e14931) 好中球が関与する全身性エリテマトーデスの皮膚病変(皮膚エリテマトーデス)のうち、好中球浸潤を伴うタイプである深在性エリテマトーデス、蕁麻疹様血管炎、neutrophilic urticarial dermatosisにおいてもNETsの関与を示した(Yamamoto T. J Dermatol 2024; 51(2): 180-184)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画書の予定通り実験を進め、英文論文として発表した。
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今後の研究の推進方策 |
生検サンプルを用いてトランスクリプトーム解析や、動物モデルの作成に取り組む。
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